レビュー
yujihashimoto

yujihashimoto

9 years ago

4.0


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ラ・ラ・ランド

映画 ・ 2016

平均 3.6

まず冒頭の交通渋滞ダンスが完璧に最高過ぎで、タイトルロゴが映し出される頃には既に、あーはいはい名作ですよねみたいな空気が映画館の最後列までびっちり満たされる。この冒頭のダンスの圧倒的な多幸感により、体は踊りたくてうずうずしてるのにここはマナーが最重視される映画館、なぁおれはどうすればいい?ていう葛藤といきなり激しく戦うこととなり、これはレンタル待ちが正解やったなーっていうおおよそネガテイブな意味でしか湧きえないはずの感情が、家で人目を気にせず干し芋かじりつつへらへら踊りながらながら観たいわーていう切実な欲求によってむくむくと引き起こされたりする。 ストーリーを含めた全体的な印象としては、過去のミュージカル映画名作群に多分にリスペクトを示した堅実で王道的なこれぞミュージカルって作りではあるけど、随所にこの監督ならではの野心溢れる演出やアイデアが散りばめられていて、これは賞獲りますわーていう感じ。ミュージカルシーン=妄想のルール提示も分かりやすくて良い。ライアンゴズリングが抱く劣等感や偏狭なジャズ論もいなたくて微笑ましかったし、エマストーンはスーパーバッドやゾンビランド(どっちも名作!)でのアホ丸出しコメディ御用達女優みたいなイメージが強かったので、よくぞここまで来たなーみたいな感慨深さがある。 ラストシーンの演出は、ニューシネマパラダイスの例のあれに匹敵するほどの切なくて美しい名シーンやったと思うけど、僕にはちょっと上品過ぎたので、どうせなら彼女のパートナーをボコボコに殴って血まみれにした挙句髪の毛掴んで天を指差しながら『Welcome to Seb's!!』とかやってくれたら余裕の満点やったのにとか思ったけど、そんなものは誰も望んでないというのは100%理解してるのでリアルでは言わないようにする。名作!