レビュー
Schindler's Memo

Schindler's Memo

1 year ago

5.0


陪審員2番

映画 ・ 2024

平均 3.8

クリント・イーストウッドの新作。年齢的に考えると、おそらく引退作となるのではないかと予想されているらしい。 もし引退作となるのであれば、監督第一作が「恐怖のメロディ」なので、いずれもミステリーだというところが感慨深い。 そして本作は、あの「12人の怒れる男」を思い起こさせる法廷劇であり、この監督の持つヒューマニズムというテーマを前面に押し出し、さらに「法の判断」という正義の解釈を問題提起している重厚さを持っている。 正直、本邦劇場未公開というのが信じられない。確かに地味だが、傑作である事は間違いないと思う。 ミステリーの部分は解決されない。主人公がぶつかったのは鹿かもしれないし、人間かもしれない。 また、被告人が現場に戻ったのかもしれないし、戻らなかったかもしれない。これについては、検事と弁護人が迫真の解説でもって陪審に訴える。このカットパックがすごい。 主人公は十字架を背負う選択(おそらくこの解釈は間違っていると思う。ただ、これしか思い浮かばない)をし、件の検事がどういう選択をするのかをするのか問題提起してラストショットとなる。 イーストウッド老匠が、持てる力を振り絞って放った「罪と罰」だと思う。