
hanako

関心領域
平均 3.2
2025/3/11 アウシュビッツの隣で豊かに暮らす収容所所長家族の日常。 “自分達さえよければいいよね、あとは知らない”という無関心の暴力って、あなたの中にもあるんじゃないですか?という問いかけ。彼らと私たちを隔てるものは、実はあの塀の高さほどもないのではないかという怖さ。 ◆ 不快感に吐き気を催す映画。すごいけど2度と観れないし人にも勧めない。 意図的に挿入される不協和音や冒頭・ラストの音楽も気味が悪いけど、この映画で常に流れ続ける環境音が1番耐えがたい。映画館の良い音響だと耐えきれなくて途中で退場してしまうと思う。 内容について思い出すと辛いので、映画に出てきた家族がその後どうなったのか調べて心を落ち着かせました。 ◆ ◆ ◆【メモ】 ◆ ◆ ルドルフ:1940年アウシュビッツ強制収容所の初代所長に着任。ナチスの命により、効率よく大量にユダヤ人を殺すために尽力した人物。ドイツ敗戦後の1946年に裁判にかけられ、皮肉にも1947年にアウシュビッツの地で絞首刑に処される。彼が残した手記には「軍人として名誉ある戦死を許された戦友たちが私にはうらやましい。私はそれとは知らず第三帝国の巨大な虐殺機械の一つの歯車にされてしまった。」と記載がある。 ルドルフ亡き後の家族は、アウシュビッツでの恵まれた生活とは打って変わって貧しい生活を強いられる。それを思うと、映画で描かれた生活は彼らにとって束の間の平穏だったのかもしれない。 妻:1989年まで生きたが、墓石に名前は刻まれなかった。 インゲ(夜中に廊下に出てしまう娘):アウシュビッツの隣に住んでいた10歳当時の夜中に観た火葬場の煙がもくもくと上がっている光景を覚えており、それを考えると大人になってからも片頭痛がすることをインタビューで語っている。 長男:家族を背負ってシュトゥットガルトに移ったが、「アウシュビッツ収容所所長の息子」というだけでまともな職に就くことが出来ず、若くして死亡。 末っ子(映画の中で、終始泣いていた赤ちゃん):パスポートの出生地に「アウシュヴィッツ」と記載され、生い立ちを隠すことが困難。