こんなにキャラを大量に出して、ちゃんと全員が愛と敬意を持って描かれている事が奇跡的だし、ピーターの成長という物語の主軸が全くブレていないどころか、前二作よりも強調されている事は驚異的と言っていい。 ネタバレは踏む事は無かったけど、まぁ歴代スパイディは確定だろうなぁと観る前から思っていて、この状態で盛り上がれるのか不安だったけど、全くの杞憂だった。 トビー&アンドリューピーター登場の瞬間、興奮を通り越して放心状態になった。 しかも、想像よりもかなり早い段階で登場して、メイおばさんを失ったトムホピーターの心を癒したり、理科室にて3人で装置を作ったり、スイングし過ぎて腰痛めた話をしたり…etc、3人集まったわちゃわちゃ感がこれでもかというくらい観られて、とにかくニコニコしっぱなしだった。 最終決戦がヴィランを倒すのではなく治すというのも実に良い。 オクタビアス博士とトビーピーターの会話やマックスとアンドリューピーターの会話など、泣かせ&ほっこりなシーンが幾つも丁寧に描かれる。 特に、落下するMJを救うアンドリューピーターの場面には思わず目頭が熱くなってしまった。 そしてトムホピーターが本当に全世界の人々の記憶から消えてしまうという衝撃的で切ないオチ。 ノーウェイホーム というタイトルから薄々は分かっていた展開ではあるけど、それでも辛すぎる。 トムホピーターとMJが恋愛関係に戻る事はもう無いのかな。辛い… ネッドも記憶無くなったし、ここから原作通りに進んでいってしまうのかな。それも辛い… トムホピーターとMJとネッドが仲良し3人組に戻れる未来が訪れてほしい。 そう思いながらも、手作りの赤青スーツに身を包んで摩天楼をスイングしていくラストには心が躍った。ここから親愛なる隣人の活躍が始まるのかと思うともうワクワクが止まらない。 何から何まで最高だった。 不満を言うなら、ノーマンの二重人格は治ったけど、心は救われてないのでは？自責の念にかられるのでは？という件くらい。最後のノーマンとも誰か会話してほしかったな。 映画評価基準 この映画が好きか 8 没入感 9 脚本 8 映像 10 キャスト 10 感情移入度 9 音楽 10 余韻 9 おすすめ度 8 何度も観たくなるか 8 計89点