レビュー
wishgiver

wishgiver

5 years ago

4.0


content

ある人質 生還までの398日

映画 ・ 2021

平均 3.6

2021年02月22日に見ました。

24歳のダニエル・リュー(エスベン・スメド)は体操選手だったが、ケガで引退を余儀なくされ、戦場カメラマンのアシスタントになる。 ソマリアでの取材で新しい生きがいを見つけたダニエルは、心配する恋人や家族を説得し、内戦が激化するシリアへ自費で向かう。 戦闘に興味のないダニエルは激戦区アレッポではなく、トルコ境界に近い街で写真を撮るが、地域の過激派(ISILの下部組織)に誘拐されてしまう。 予定日になっても帰国せず連絡が取れなくなったダニエルの家族は、交渉人アートゥア(アナス・W・ベアテルセン)と連絡を取り、ISILから身代金と引き換えに解放の約束を引き出すが、テロリストと交渉しない方針を貫くデンマーク政府の援助が得られず、身代金集めに奔走する。 実在の事件を基にした本作は、卓越した脚本と映像で重苦しいリアリティが容赦なく描かれる。 捕虜の苦悩、家族の苦悩、そして希望と絶望の狭間で揺れる両者の描き方は観ているこちらまで息苦しくなるほどにリアルで、ニールス・アルデン・オプレブ監督(『ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女』『デッドマン・ダウン』)の手腕が光ります。 カメラワーク・編集も素晴らしく、劇場で観る価値大の作品でした。 本作は2015年の話で、現在ISILの勢力は非常に小さくなっていますが、未だ行方不明の人質も多く、早期の解決が望まれます。 2021.2.22@AC東員