レビュー
【ほっこりシーンの数、3桁越え】 ほっこりボタンがあったら連打したい笑ほど、登場人物たちの優しさに終始ほっこり。その中心にいる主人公がまさに太陽のように、登場人物達と見ているこちらをあたたかくしてくれる。 ◆ ニューヨーク・タイムズ・ベストセラーリスト第1位、全世界800万部突破の小説「ワンダー」が 実写版『美女と野獣』の製作スタッフで映画化。第90回アカデミー賞®メイクアップ&ヘアスタイリング賞ノミネート作品。 出演は『ルーム』のジェイコブ・トレンブレイ、『エリン・ブロコビッチ』のジュリア・ロバーツ。監督は『ウォールフラワー』のスティーヴン・チョボスキー。 ◆ 生まれつきの障がいにより、人とは違う顔をもっていたため、幼い頃からずっと自宅学習をしてきたオギーは、小学5年生になって初めて学校へ通うことに。はじめのうちは距離を置かれるオギーだったが、同級生たちは少しずつ変わっていく。 ◆ とても穏やかな映画。家族も含めて、登場人物たちの背景や心情が丁寧に描かれていて、その中心にいるオギーが、まさに太陽のように次第に輝き出し、周りを照らす、そんな気持ちの穏やかになる映画だった。 序盤は、子を思う親の気持ちが痛いほど伝わってくる。初日はもちろん、中々学校を心から楽しめない我が子を、いつも校門前で待つイザベル(ジュリア・ロバーツ)。そんな彼女がある日友達と一緒に出てくるオギーを見た時の気持ちなんて、映画を見るまでもなく泣けてくる。 そして次第に増えていく登場人物たちと、その溢れる優しさ。同級生や担任の先生、校長先生たちがみんなとにかく優しい!オギーを思うが故に暴力を振るってしまったジャックの優しさと、その罰し方も優しかった校長先生のシーンがとても好きでした。 抱えるものが人一倍な分、臆病でも、一度友達になってしまえばどんだけでも楽しく遊んでしまう子供らしさ。オギーがサニーと握手をするシーンもほっこり。オギーがジャックとネットゲームで仲直りをする“OK”もほっこり。節々で登場する有名映画のあのキャラたちにもほっこり。ほっこりの連続でした笑 そしてそのオギーを囲む、やはり優しい家族たち。いつも笑わせてくれるお父さんや、オギーを思うが故に主張を抑えるお姉ちゃん、そして自分のことは二の次でいつもオギーを思いやるお母さん。オギーの感性がとても仲良しな家族の中で培われてきた事が、よく伝わってくる構成になっていたと思う。“私はあなたが大好き。なぜなら1番あなたの事を知っているから。同級生たちもあなたの事を知ればきっとあなたを好きになる”イザベルの言葉は、実際にオギーを大好きになったジャックがその訳を語るシーンや、映画のラストのメッセージにも繋がっていて、この映画が伝えたい一本の柱になっていたと思います。 ただ一つ残念だったのは… ちょっと“本を読まされてる感”があった事。オギーだけでなく、ヴィアやジャック、ミランダなどそれぞれに焦点が当たっていく構成は見やすさこそあるものの、次の章に入りましたよ的な、本を読まされている感じになってしまう。ベストセラー本の映画化なので限界はあると思うけど、個人的にはもっと構成を砕いて、よりオギー中心に見やすくできたのでは、とも思ってしまいました。 いずれにしても、ほっこりシーンの連続。大好きな映画の一本になったことは間違いないです!
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