レビュー
cocoa

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10 months ago

3.5


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冬の小鳥

映画 ・ 2009

平均 3.5

ちょっと前に自ら人生を閉じたキム・セロンさん。 ニュースが信じられなくて、本当に久しぶりにデビュー作の「冬の小鳥」を再鑑賞。 何年も前に観た時とは印象も変わり、複雑な気持ちになりました。 当時からこんな悲しい辛い役を演じていたのか…胸が苦しくなります。 ウニー・ルコント監督の実体験のストーリー。 韓国の孤児院から遠くフランスに渡り里親に引き取られたウニー・ルコント監督。 1975年、韓国、ソウル郊外。 父と2人暮らしの9歳の女の子ジニ(キム・セロン)。 ある日、よそ行きの服を着せられ、ケーキを買ってもらい、向かった先は孤児院だった。 父が迎えに来ることを固く信じて施設になじまないジニ。 口角を下げたまま、口を一文字にして反抗するジニの行動が痛々しい。 孤児院にはたくさんの女の子がいる。 足の悪いイシェン姉さんは願いも空しく引き取り手もいないがある事情で去っていく。 ジニと仲良くなった11歳のスッキはめでたく里親が引き取っていく。 別れの恒例の儀式と歌、ジニだけさみしそうで表情が暗い。 施設特有の意地悪なシスターとかはいないし、みんな規則正しく暮らしている。 家事や生活全般をお世話してくれる女性はジニに言う。 「ムシャクシャするなら布団を叩きな」と。 多くの孤児の世話をしてきた施設側はジニのような女の子をたくさん見てきたはず。 スッキと2人で世話してきた小鳥のお墓を掘り返すジニ。 小鳥は放り投げ、深く穴を掘るジニ。 自分が埋まるまで大きく掘り、横になり自分に土をかけるジニ。 まだ小さいキム・セロンちゃんのこのシーンは過酷すぎないか? 子役の時から無理させていなかったのか。 やっと里親が決まり写真撮影で初めて見せた笑顔。 一人で飛行機に乗せられ心細そうなジニが思い出したのは、父親の自転車の後ろに乗って父の服に捕まっているシーン…何だか泣けてきた。 様々な事情で孤児院に入ってくる子どもは多かったろうし、韓国からアメリカに渡った子どもも多いらしい。 まだ子どもだけど多感な少女ジニを演じたキム・セロンさん。 貧困とか虐待される役が多かったけど、幸せだった時間もたくさんあったと思いたいです。