レビュー
ネタバレ注意! 伝統と規律に縛られた学校でそれを強いられる生徒に、自由に自己を表現することを教える先生。初めは変な先生だと思っていたが、次第に先生に心を開いていく。自分の主張が持てなかった生徒も自分を表現することで自信をつけていく。 「今を生きる」という先生の言葉に生徒は心を打たれていく。自分の主張を持たない生徒が多い今、まさに見てほしい映画だった。しかし、芝居することを夢見た子供が親が反対するあまり自殺してしまい、それが先生のせいになってしまうというラストの展開は悪い意味で胸が痛かった。確かに逆らえないと思っている親にあんなにきつく言われてしまうと、若い子はいっぱいいっぱいになり自殺してしまうかもしれないが、好きな子に告白したらその彼氏に殺されるかもしれないのに、「今を生きる」という言葉を思い出し、勇気を出して告白した子みたいに、その子にも親にもう1度立ち向かってほしかった。そして、先生の言葉は正しいということを示して欲しかった。告白できた子と対比させているのかもしれないが、胸くそ悪い展開になってしまったなと思った。でもこのシーンをみて、改めて自殺は最も愚かでいけないことだと思えた。死人に口なしと言うとあれかもしれないが、親はどう考えても息子の願いに反対したから息子が自殺したのに、学校になぜ自殺したのか調べる協力を要請している。まるで分かってない。学校側も伝統と規律のせいで生徒がおかしくなったのをまるで分かってない。やはり死んだらだめだ。生きて体現し、知らしめるべきだ。そして、最後の生徒が机の上に立って船長を呼ぶシーン。3分の1くらいの生徒しか立っていない。これを見ると、先生の教えが悪かったとも取れてしまう。現実に考えると様々な感性をもつ生徒がいる訳だから、そーゆー事が起きるのかもしれないが、映画でそれを見せて欲しくなかった。見ていて痛々しかった。中途半端な感じで非常に惜しい作品だなと感じた。
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