レビュー
YOU

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4 years ago

3.5


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ナイトメアー・ビフォア・クリスマス

映画 ・ 1993

平均 3.6

2021年12月05日に見ました。

ヘンリー・セリックが監督を務めた、1993年公開のストップモーション・アニメーション。 ティム・バートンが原案と製作を手掛けている事でも知られる本作は、伝統的なストップモーション技法と最新のデジタル映像技術を組み合わせた作品とのこと。ハロウィンシーズンに観ようと思いつつも結局先送りにしてしまったので、クリスマスの近づく12月上旬に鑑賞しました。一番の特色は言うまでもなく「ティム・バートン印のダーク・ファンタジー」という部分であり、これは特に子供の頃に観ると一層心に深く刻まれる一作になったと思います。私はそれよりもう一世代下の人間なので幼少期は『チャーリーとチョコレート工場』をとにかく繰り返し観ていましたが、あちらとも共通する「一見子供向けな作風」がむしろ純子供向け作品よりも子供を虜にするんですよね。古典的な怪奇映画を非常にリスペクトした作品全体のデザインや時折見せる毒っ気混じりのユーモアセンスからは「楽しい」と「怖い」が入り乱れる文字通りの”ダーク・ファンタジー”性に満ち溢れていますし、そんな彼の作品は純粋さ故にそこをまだ上手く処理することが出来ない幼少期に体験するのやはりベスト!だからティム・バートンには今後も定期的に映画を作って欲しいし、キー局には彼の作品を定期的に放映して欲しい! 「ダーク・ファンタジー」という意味で言えば、最終的なメッセージ性に関しても子供と大人では受け取り方がかなり異なるのではないでしょうか。例えば本作のラスト、子供の頃には「自分なりの生き方を見出すことが大切なんだ」というポジティブなテーマに思えても、ある程度経験を積んだ大人が見ると「分不相応な夢を抱いた主人公が他人に迷惑をかけることで己の身の程を知る」という実に現実的で生々しい話にも受け取れてしまいます。しかも本作は『フリー・ガイ』のような「人生の主人公は俺だ!」といった物語的フォローが無いまま終わる分、幕引きの苦さが余計に際立っていますよね。しかしここで大切なのは「子供が観てもちゃんと物語的教訓が得られる」という事ですし、「子供と大人で受け取り方が変わる」という発見もまた映画を観る喜びの一つだと思います。という事で再度申し上げますが、テレビ局は2年に1回ティム・バートン映画を地上波で流せ!そこんとこひとつよろしくお願いします。 ヒロインのサリーさん、僕の知り合いの誰かに似てる。よければ連絡下さい。