レビュー
my life

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11 months ago

4.0


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あんのこと

映画 ・ 2023

平均 3.7

満を持して「あんのこと」を初鑑賞してみた。何に対して、満を持しているのか自分でも意味不明やけど、何となくそう言うコトにしておきたい気分。 ヒロインは日本アカデミー賞主演女優賞に輝いた河合優実。「ミッシング」を先に観ていて、感情のこもった演技に何かと魅了されていた。てっきり、石原さとみが受賞するものかと個人的には思っていたぐらい。 だけど、本作を観た後では、それなりに納得させられるものは感じる。少し前に観た「ナミビアの砂漠」のせいかな。全然タイプが違うんやもん。対比するかのように演技の幅を感じてしまうのである。これが、いわゆる若き才能なのか。 刑事には佐藤二朗。まぁ、何かしら普通ではない苛立ちに似た感情なのは見て取れる。その刑事を追う記者の稲垣吾郎。その3人が中心の物語。 いやはや、予備知識は少なくして観たかったけど、なんやかんやと情報を得てしまう。しかも、またもや実話ベース。実在する女性のお話だとか。「月」もそうやけど、こちらもそれ相応に引き込まれてしまう。 セラピーで過去の全てを告白するシーン。いやでも、重すぎるコトをさらっと打ち明けてしまうんやね。淡々と、まるで他人事かのように…自分で書いた文章を読んで聞かせる。ここのシーンがリアリティありまくりで、グッと懐を掴まれた感じ。 そんなこんなで、物語は進みコロナ禍に突入。まさかの展開を迎えるが、命の重みを実感するような一瞬。育児放棄する親は許せないが、何かしら感情に揺れ続けてしまうのである。 ところで、母親を演じたベテランの河井青葉さん。「愛しのアイリーン」の印象が強かったけど、本作は正真正銘のクズ母親を熱演。他の映画では良識ある役柄が多いだけに、その演技力の引き出しにも非常に驚かされた次第なのだ。