
ジュネ

悪の 偶像
平均 3.0
2020年94本目は、韓流スターが2大共演、おまけにマーティン・スコセッシも絶賛したノワール『悪の偶像』。 ------------------------------------------------------------ 確かに本作の見どころはハン・ソッキュとソル・ギョングの共演でしょう。特に前者はエリート弁護士として約束された地位があるにも関わらず、途中から人殺しまでやってのける畜生へと成り下がっていきます。ハン・ソッキュの平静を保ちながらも狂気を目に宿した演技が光ります。対して後者はストレートに直情的なタイプですが、息子を殺されたとはいえ事件に対するのめり込み方は異常なほどで、その理由が見え隠れする中盤以降は怒涛の展開です。 ------------------------------------------------------------ ところが…本作の場合、あまりにストーリーが分かりにくすぎるのが難点。主人公二人の破壊衝動が一体全体どこから湧いているのか共感しにくいですし、彼らを凌駕する悪人リョナが登場しますと、話は更にややこしくなっていきます。他にも登場人物が多数いる上、格差社会・南北対立・政治の腐敗・女性の搾取…とテーマも山盛りで、これらが全く整理できていない印象を受けます。 ------------------------------------------------------------ 見ている側に想像させる作りと言えば聞こえはいいですけれど、話の根幹に関わるであろう説明を平気で省略する割にどうでもいいシーンに時間を費やしており、全体にバランスがめちゃくちゃに感じました。2時間半のランタイムでこの分かりにくさは致命的でしょう。リピーター効果を狙った宣伝をしてますが、本作を2回も3回も見たい人はそうそういないと思います。