レビュー
宣伝文句を鵜呑みにした私がバカなのだが、この映画は全くサスペンスではない。巨悪の陰謀とか、何かのどんでん返しとかは全く無い。 また、ミシェル・ウィリアムスの映画であって、ユアン・マクレガーは、刺身のツマみたいなもので、2大スターの共演というわけでもない。 それに、これが最も気になったことなのだが、主人公の若い人妻と、溺愛の対象である息子との関係性が亡失されたこと・・・による悲壮感ばかり強調され、一緒に失われた「夫」のことが完全に無視されているのはどうしたものか? このダンナさん、物凄く悲惨だと思う。 爆発物処理という、とてつもないストレスのたまる仕事に疲れ果て、重度の胃炎に罹り、妻には浮気され、信頼する同僚にも密かに裏切られ、さらには守るべき息子と共に、何の罪も落ち度も無く死ぬ。 映画としてのラストは少しばかり希望が持てるラストなのだが、これも草葉の陰のこのダンナにとってみれば、ガマンできない収め方なのではないか? いろいろ映画を観てきたつもりだが、これほど気の毒な夫は見たことがない。
いいね 1コメント 0


    • 出典
    • サービス利用規約
    • プライバシーポリシー
    • 会社案内
    • © 2024 by WATCHA, Inc. All rights reserved.