レビュー
デヴィット・エアー監督がてがけた戦争映画で、作中に登場するティーガー戦車は博物館から借用した本物という、ミリオタの方々にはたまらない一作です。事実、戦車同士の攻防戦が何度もド派手に描かれ、主人公たちと共に苦難を乗り越える姿を見ていると、不思議とティーガーちゃんに対する愛しさが込み上げてきます。 全体として戦争の残酷さや無意味さを浮き彫りにしたというよりも、戦争映画の皮をかぶった『エンドオブウォッチ』的なエンタメの乗りが強く、とてつもない災難の連続により軟弱な精神構造の青年が一人前の兵士になるまでを、極めてスリリングに描いています。 この過程が些かオーバーで、ローガン・ラーマン演じる主人公が娼婦と初体験を済ませてからの仲間内とのやり取り、その後の悲劇に至るシーンははっきり言って笑っちゃうレベルの過剰演出ですし、最後の都合のよさも拭えません。ですが、補って余りある戦闘シーンのダイナミックさに半ばねじ伏せられてしまった次第です。
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