レビュー
【“ツカミ勝ち”ラブストーリー】 知り尽くしていたはずの愛する人の素性が全て嘘…見たくならない訳がない。映画として完全にツカミ勝ちなのも、原作がCM監督ならでは。長澤まさみの熱演っぷりも圧倒的。 ◆ 応募総数474本『TSUTAYA CREATORS’PROGRAM FILM 2015』の初代グランプリの映画化。 脚本と監督は、企画者の中江和仁。2008年アジア最大規模の広告祭、ADFEST(アジア太平洋広告祭)Fabulous4部門にてグランプリを獲得しているらしい。 長澤まさみは、『世界の中心で、愛をさけぶ』(04年)で第28回日本アカデミー賞最優秀助演女優賞受賞。主題歌『つなぐもの』は松たか子が歌う。 ◆ 長澤まさみの熱演。ことラストの長回しのシーンは見もの。この映画の集大成というか、この映画を通して描かれた“静”の桔平と“動”の由加利の、心揺さぶるシーンだったと思う。 桔平が本当は一体誰なのか。5年寄り添った恋人が全くの偽名だなんて、見たくならない訳がない。映画としてツカミ勝ちだと言えると思う。原作がCM監督ならでは、いかに冒頭でツカむか、キャッチコピーでいかに惹きつけるか、その事に長けている現れだと思う。 次第に分かっていく真相と、その溢れる思いにも感動。ロードムービー的要素もあり、瀬戸内(しまなみ海道らしい)の風景の美しさが至る所に描かれている。 ただ、 ◆以下少しネタバレ◆ フタを開けると、内容としては、2時間ドラマ感というか、あまり映画館で見るべき、心に突き刺さるものがなかった気がする。桔平が失意の底から、由加利と共に歩もうとする、心の変化の描写がもっとあった方が良かったと思う。小説のナレーション読みだけではちょっと… ツカミ勝ち、が結果的にツカミ勝ち過ぎてハードルをくぐった、というところでしょうか。。
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