
2000
6 years ago

聖杯たちの騎士
平均 2.3
芸術的に構成されたマリックの自伝的陶酔。男はタロットに示されるカップの騎士、愛を与えられ愛に向かう。ただ没入する、映画ではない自己投影。心情風景の中で主人公は存在を持たず、美しい人々は取り巻く世界を構 成するピース。近しい存在との軋轢や人生の混迷は悲劇的でありふれた私的な主題だ。 映画的価値は考えずに感動に没入し、思考に耳を傾け内省する感覚を楽しむのが美しい。 二回目に構成を考えながら冷ややかに鑑賞すると断然つまらなく、その見方とは対極にある。主人公だけは台本無く演じられていて、語る言葉、意図的映像言語を持たないこれを文芸的映画基準の下に評価するのは違うと感じる。