レビュー
何か大切(であったはず)なものをなくしても、その喪失感さえなく、その空虚さを埋めるすべもない。不具合を持ってるものは一度解体してみようと、いろいろとことん破壊していくというギリギリな主人公を演じたジェイク・ギレンホールがただただ素晴らしい。この人の目は、ぼんやりとした虚ろな感じから、スイッチ入ってギラギラな感じまで本当に自由自在なのだ。 自分の家も破壊してみたり、他の家族と触れ合ってみたりすることで、なんとなく客観的に自分の立ち位置を確認していく。そうだ、やはり妻は大事な存在だったのだ、と気づいたことで、破壊ではなく、やっと再生に向かったのですね。その象徴のメリーゴーランド。 …それにしても。この邦題はあり得ない、というか、最後に符合する大事な言葉なのはわかるけど、訳がひどい。原文を調べてやっと納得。「雨が降ったら気づかないわね、晴れたならきっと」。本来こういう意味でしょう。
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