レビュー
2020年119本目は、コワモテだけど中身はキュートでお馴染み、マ・ドンソクの主演最新作『悪人伝』。 ------------------------------------------------------------ 冒頭からとんでもなく斬新な方法で人を痛めつけるマ・ドンソクに目が釘付けになるわけですが、ここ最近は彼も中身と面構えのギャップを狙ったヒーロー的役割が多かっただけに、今回は「待ってました」と喝采したくなる活躍ぶりではないでしょうか。相変わらず凶器持った敵を相手に、あくまでも「スデゴロ」で挑む姿勢は変わらず、格闘シーンだけで十分おつりがくる満足度です。 ------------------------------------------------------------ 猟奇的な殺人犯を探すためヤクザと刑事がタッグを組むなんてのは、どこの映画にもなかった驚きの発想で、こんなムチャクチャな設定を思い付くだけでも凄いと思います。両者が協力し合う理由にほとんど必然性がなく、マ・ドンソク1人でどうにかなるでしょと言いたくなる点はありますが、最終的に同じ席で酒を飲んでいるのを見ると、妙に説得力ある「チーム感」。 ------------------------------------------------------------ こんな風に巧みに「アガる」ポイントを演出して多少の矛盾を押さえこんでしまうのも、韓国映画のお家芸ではないでしょうか。しかし、これだけのクオリティなのに「アッサリ塩味」にしか感じられず、終盤にもっと大きなどんでん返しが欲しかったと思ってしまうのは、もう韓国映画に対するハードルが高過ぎて麻痺してきてるんだな…とつくづく感じました。
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