レビュー
hanako

hanako

9 months ago

4.0


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国宝

映画 ・ 2025

平均 4.1

2025/6/15 吉田修一は小説「国宝」を書くために3年間歌舞伎の黒衣姿を経験し、吉沢亮と横浜流星は1年半歌舞伎の稽古を重ねた。脇を固める俳優も一部の隙もない完璧な布陣。製作側の熱意をすごく感じる作品。 2人の「国宝」を演じる吉沢亮と田中泯が素晴らしかった。そして個人的には吉沢亮の子供時代を演じた黒川想矢くん、ナイス!って思いながら前半を楽しみました。※彼も半年歌舞伎の稽古をしたとのこと。 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆【ネタバレあり】 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ 実の父親からは「俺の死に様を見とけ」って言われて目の前で殺されるのを見て、藤駒(三上愛)からは、「私は2番でも3番でもいい(はなから1番を目指してない所がミソ)」と言われ、求婚した春江(高畑充希)からは「わたしは一番の応援者でいる」とやんわり断られ、舞台上で倒れた半二郎(渡辺謙)が求めたのは実子の俊介(横浜流星)で。 喜久雄(吉沢亮)って、ずっととてつもない孤独の中にいるんですよね…それが悪魔と取引をした代償なのか。 ◆ 血と芸(才能)はどちらが大事なのかというメインテーマかと思いきや、最後まで白黒は付けていないように感じた。ただ「血は争えないな」と思ってしまったのは、御曹司の俊介は感情との向き合い方がスマートで育ちの良さを感じる一方、喜久雄はすぐに暴力や反倫理的行動に走ってしまう所。そして舞台上で倒れる半次郎と俊介はやはり親子…良い時も悪い時も舞台上にいるとは、まさに生まれながらの役者である証明では。 ◆ 横浜流星と吉沢亮の役柄逆でもいけるんじゃないか?と最初思ったんだけど、女形を演じた時の妖艶さは吉沢亮の方が圧倒的に上で、そして闇堕ちした時の冷たい視線は吉沢亮ならではで、この配役しかありえないなという結論。(吉沢亮、目が死んでる俳優として定評があるみたいですね笑) ◆ 伝統芸能を演じる。しかも「国宝」というタイトルを背負って。これとんでもないプレッシャーですよね。吉沢亮やりきった!すごいもの見た!