
ひろ

WINWIN ダメ男とダメ少年の最高の日々
平均 3.2
トム・マッカーシー監督、製作、脚本によって製作された2011年のアメリカ映画。 郊外に小さな事務所を構える弁護士のマイク(ポール・ジアマッティ)は、不況のせいで毎月の必要経費の支払いも滞りがちだった。そんな折り、彼は身寄りのない老人レオ(バート・ヤング)の後継人になることで、毎月いくらかの収入を得ることに成功する。だが、ある日突然、レオの孫だと名乗る少年カイル(アレックス・シェイファー)が現れ、マイクは困惑する・・・。 トム・マッカーシー監督の「扉をたたく人」はなかなかの名作だったから、この映画への期待値も高かった。主人公の弁護士マイクの小さな嘘が後々に効いてくる脚本は、順調に進んで行く物語に緊張感を持たせる巧みさがあったと思う。人間は欲に負ける生き物だけど、優しさも併せ持った複雑な生き物だ。この主人公はそんな人間臭い人物だ。天才少年との交流の行く末をドキドキしながら観るのは楽しかった。 主人公のマイクを演じたのが脇役などでよく見掛ける個性派俳優ポール・ジアマッティなのがいい。脇役が多い俳優を主演に据えると地味になるけど、演技は下手なイケメン俳優より上手いので見応えある。妻役のエイミー・ライアンは偽善者ではない良心的な母親を演じていて素敵だった。娘もかわいらしく描かれていたし、天才レスリング少年カイルを演じたアレックス・シェイファーは、これから活躍する可能性を感じた。 「ダメ男とダメ少年の最高の日々」っていうサブタイトルはひどいね。原題の「Win Win」は素敵なタイトルなのに、日本の配給会社はすぐに説明を付けたがる。こういう蛇足が作品を安っぽくしてしまうことを理解しているのだろうか?サブタイトルはひどいけど、内容的には楽しめる秀作なので、サブタイトルはなかったことにして楽しんでもらいたい。