レビュー
2na.

2na.

7 years ago

3.5


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チワワちゃん

映画 ・ 2019

平均 3.1

若さゆえの根拠のない無敵感や刹那的な絆、孤独や虚無感がごちゃまぜになった、爽やかではない方の青春映画。 作品の核となるチワワちゃんがめちゃくちゃ可愛いわけでもないのに、ストーリーが進むにつれてどんどん魅力的に見えてくる。 若い俳優陣がとても良く、特に独特の雰囲気を持った寛一郎と村上虹郎、クソ野郎役が板に付いた感のある成田凌が目を引いた。色気があるという意味で。 皆が本当の彼女を知らない、あるいは知っている彼女が違うからと言って、"どれが"本当のチワワちゃんか、ではなく、"どれも"本当のチワワちゃんなのでは、と思った。 門脇麦のチワワちゃんに対する、嫌いではないし時に可愛くもあるが、自分には無いものを持つ誰かに対して口にできない嫉妬や焦りを感じるじりじりとした気持ちは理解できる。 登場人物誰もが自分なりの方法でチワワちゃんを悼んでいたのが印象的。 そのうち話題に上らなくなって、その仲間で会わなくなっても、その時の気持ちは嘘ではない。 最後の最後にちょろっと出てきた松本穂香に驚き。 犯人が捕まらないのがリアル。 サスペンスのように犯人が登場人物の中にいなくてよかった。 こうした事件の陰には、きっとこんな傍観者達とたいして変わらない日常があるはずだから。