レビュー
akubi

akubi

5 years ago

5.0


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愛情萬歳

映画 ・ 1994

平均 3.6

メロンソーダと煙草。鎧のように纏う紅。唯一の武器みたいに響かせるヒール。 世界と馴染めずに切りつける手首からは可哀想な背徳感が零れた。 あそこに入ってしまえばもう独りではないと思ったから。 西瓜でボーリング。ジェットバスで洗濯。軋むベッドの下で調和する絶頂。 未明の空には倦怠と神秘と友情が漂い、寄せ集めの孤独だってそれはやっぱりあたたかくて可笑しかった。 夜のなかに誰かの気配がして、太陽とともに誰かの寝息が聴こえるだけでわたしたちは幸せになれるのかもしれない。 望むことはなにひとつ叶いやしないと泣くことすら、独りでできやしないのだから。