
BLOOM
4 years ago

K-19
平均 3.1
公開前、日本ヘラルド社が自身を持ってこの作品を買い付け、ヒットを確信したにも関わらず、蓋を空けてみれば沈みっぱなしの『K-19』。そんな冗談もこれが原因で潰れそうになった日本ヘラルド社には笑えやしない。また、けして製作側には回らないと口をすっぱくして言っていたというハリソン・フォードがどういう風の吹き回しか、映画化案を持ちかけプロデューサーまでこなした意欲作。そんないわくだらけのこの作品を早速レビューしてみよう。 ロシアの原子力潜水艦『K-19』、当時世界最高と言われていたこの軍艦に核爆発の危機が迫った。しかも目の前はNATO基地。もしK-19が爆発すれば核戦争の恐れもあり、乗務員達は被爆覚悟で原子炉を修復しようとする。すべて実話という驚きのストーリー。 とにかく最初っから狭い潜水艦内でのシーンから始まる。この瞬間、これからの2時間強を重く感じ、感情移入することを諦めた人は、おそらく最後まで苦痛の時間となるだろう。感情移入できないまま、ただ変わりない艦内を見ていても、何も面白くなく、どうして必死な男達の顔もただただ目を逸らしたくなるだけのものになるかもしれない。一方、感情移入できた人は、幾度となく迫り来る極限状態に心拍数は上がり、次々と犠牲になっていく船員に胸が熱くなることだろう。ただ、船員の個性がもっと出ていたら、その感動ももう少し大きくなっていたような気がしてならない。また、公開直後この作品に動員しなかったのは、派手さに欠けていたのが原因なのかもしれない。 事実は小説よりも奇なり。ハリソン・フォードはロシア人には見えないなり。(03/06/22)