レビュー
ジュネ

ジュネ

7 years ago

3.0


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ロケットマン

映画 ・ 2019

平均 3.5

2019年184本目はエルトン・ジョンの半生を多数の名曲と共に綴り、主人公エルトンをタロン・エガートンが演じます、『ロケットマン』。 -------------------------------------------------- 『ボヘミアン・ラプソディ』では実質的にブライアン・シンガーから監督を引き継いだ形のデクスター・フレッチャーですが、今回は初っぱなから自由に作れたからなのか、自らの欲望を爆発させたと言っていい一作で全てがスケールアップしています。そしてそこに抜群の説得力を持たせるのが主演のタロン・エガートン。 -------------------------------------------------- 顔立ちやハゲ具合に留まらずやはり光るのは歌声で、あまりに声が似ていたため最初は吹き替えだと勘違いしていたくらいです。そんな彼の凄まじい名演×きらびやかな演出×数々の名曲が次から次へと繰り出され、本人の半生を描く伝記なんて趣旨は何処へやら、ド派手なミュージカルを見せられた気分で視覚の満足度はまさにロケット。 -------------------------------------------------- 一方で誇張はフレディ・マーキュリーの時よりも酷く、曲の発表順や時系列、起こった出来事など作中で描かれていることの多くは真実ではありません。また、奇抜な衣装で心に鎧を身につけ本当の気持ちに蓋をし、偽りの愛や薬物にすがったエルトン本人も、真実から目を背け続ける人間として描かれます。 -------------------------------------------------- 私はどうしてもこの手の「感動狙いの過剰演出」って好きになれないんですけど、嘘だらけゆえに「たった1つの真実」とでも言うべきエルトン・ジョンとバーニーの友情・愛情がいっそう光輝いて見えるとは…ここまで計算ずくなら大したものだと思います。