
てっぺい

羊の木
平均 2.9
2018年02月02日に見ました。
【主役を凌駕する松田龍平の怪演】 6人の殺人犯のうち、宮腰(松田龍平)の存在感が、主役をも凌駕する圧倒ぶり。彼独特の心の読めない“静”の表情が、やがてくる“動”への大きな振れ幅となり、何度もゾッとする。 ◆ 公開初日舞台挨拶付きで鑑賞。後述するけど、酷い内容。。 2014年文化庁メディア芸術祭優秀賞受賞漫画の映画化作品。 監督は『桐島、部活やめるってよ』で日本アカデミー賞最優秀作品賞・最優秀監督賞をダブル受賞の吉田大八。 羊の木とは、西洋につたわる伝説の植物らしい。 ◆ 元殺人犯の6人が、何をしでかしていくのか。ドキドキ感の続く前半から、次第にそれぞれのキャラが立ち始め、複雑に絡み合いながらラストに繋がっていく息もつかせない怒涛の展開。 そして、際立っていたのは、映画のセリフにも出てきた“適材適所”。配役がバッチリハマっていると思う。直情的な杉山(北村一輝)、寡黙でも存在感のある大野(田中泯)はもちろん、とにかく松田龍平がハマり役。彼のひょうひょうとした“静”の表情が、やがてくる“動”への振れ幅を強調していて、とてもゾッとする。松田龍平だからこそ、このキャラの恐怖感が増幅させられていたと思う。 ただ内容としては… ◆以下少しネタバレ◆ 結論からすると、あまり何を訴えたい映画なのか伝わりづらかった。前科持ちでも、生きていく為の居場所が必要だとか、肌で感じる、人の第1印象を信じる事が大事だとか、“前科持ちへの尊厳”を訴えるようなシーンはあったものの、6人のキャラが分散している分、薄い。人を信じて救いの手を差し伸べた月末(錦戸亮)にも不幸が降りかかるわけだし…なんだか映画としての解釈に迷ってしまった。 ◆ 余談。公開初日舞台挨拶付きで鑑賞。残念すぎる。一体何を見せられたのか。本来、撮影中のエピソードを語るなど、内容についての話なのが当然なのに、「見知らぬ地でなりたい職業」を1人ずつ語るというのは、一体何がしたいのか?理解に苦しむ。映画を見終えた後で、中身を出演陣と共有して、もっと深く映画を考える為のものではないのだろうか…全く無駄な時間だった。