レビュー
てっぺい

てっぺい

9 days ago

4.0


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プロジェクト・ヘイル・メアリー

映画 ・ 2026

平均 4.0

2026年03月21日に見ました。

【全部ゴズリングの映画】 ゴズリングが惚れ込み、作り上げた一作。ほぼ一人で宇宙の孤独を背負い、感情と科学を成立させる圧巻の演技。極限の中で問われるのは、人間そのものだった。 ◆トリビア ◉異星人はまさかの娘 ライアンは撮影中、自身の娘たちが異星人ロッキーの声を担当し、イヤーピースで会話しながら演技していたと明かす。 ▷「映画の中で笑っている瞬間や魅了されている瞬間は、実は娘たちと話しているからなんだ」 (https://people.com/ryan-gosling-kids-would-voice-his-off-camera-co-star-while-filming-exclusive-11918531) ◉相手役なしで“孤独”を再現 ゴズリングは本作の大半を1人で演技。宇宙船内のシーンはほぼ単独で、指示はイヤーピース越し。さらに長時間、外界と切り離された状態で撮影されていた。 ▷「非常に挑戦的で、要求の多い作品だった」 →実際に“孤独を体験しながら”演じている。 (https://www.reuters.com/business/media-telecom/ryan-gosling-goes-solo-space-film-project-hail-mary-2026-03-17/)https://www.mvariety.com/lifestyle/ryan-gosling-goes-solo-in-space-for-film-project-hail-mary/article_d4874f72-74a1-49a6-a2aa-7c708d794dcb.html) ◉ゴズリングにしかできない役 ゴズリングが務めた役は、宇宙でほぼ1人という状況で、科学説明や感情表現を担う特殊な設定。 彼の演技力前提で作られており、監督も「成立させられる俳優は限られている」と語る。 →極めて難易度の高い役。 (https://www.reuters.com/business/media-telecom/ryan-gosling-goes-solo-space-film-project-hail-mary-2026-03-17/)https://www.syfy.com/syfy-wire/phil-lord-chris-miller-project-hail-mary-ryan-gosling) ◉ ゴズリングが作った映画 本作は、ゴズリングが出版前の原稿を読んで参加を決断。さらに自ら監督に企画を持ち込み、本人もプロデューサーとして参加。約6年をかけて完成させた。 (https://www.reuters.com/business/media-telecom/ryan-gosling-goes-solo-space-film-project-hail-mary-2026-03-17/)https://www.syfy.com/syfy-wire/phil-lord-chris-miller-project-hail-mary-ryan-gosling) ◉ロッキーはパペット 異星人ロッキーはCGではなく実物パペット。『スター・ウォーズ』のクリーチャーを手がけたニール・スキャランが制作し、複数の操演者で動かされている。ライアン・ゴズリングは実際の人形を相手に演技している。 (https://www.inverse.com/entertainment/project-hail-mary-puppet-james-ortiz-interview) ◉地球では作れない宇宙船 宇宙船のデザインを手掛けたのは「アベンジャーズ」シリーズなど、MCU作品の数々に参加してきた人物。地球には存在しない物質でできた設定にしたと明かす。 ▷「ブリップAは地球では絶対に建造不可能なデザインを目指しました。宇宙船自体も角張っていて鋭いビジュアルになっています」 (https://natalie.mu/eiga/news/662705) ◉最後に…この映画は“人間の映画” 本作のタイトルは、成功確率がほぼゼロでも、奇跡に賭けて放つ最後の一手を意味する言葉。原作者は「人間は必要な状況になれば、不可能に見えることでもやり遂げる」と語っている。 →本作において極限で試されるのは、知識や能力ではなく“人間そのもの”だった。 (https://www.merriam-webster.com/dictionary/Hail%20Mary)https://www.grimdarkmagazine.com/an-interview-with-andy-weir/) ◆概要 【原作】 アンディ・ウィアー「プロジェクト・ヘイル・メアリー」 【脚本】 「オデッセイ」ドリュー・ゴダード 【監督】 フィル・ロード&クリストファー・ミラー( 「スパイダーマン スパイダーバース」シリーズ) 【出演】 ライアン・ゴズリング(「ラ・ラ・ランド」「バービー」) ザンドラ・ヒュラー(「落下の解剖学」「関心領域」) ライオネル・ボイス ケン・レオン ミラーナ・ヴァイントゥルーブ 【公開】2026年3月20日 【上映時間】156分 ◆ストーリー 太陽のエネルギーが奪われるという原因不明の異常現象が発生。このままでは地球は冷却し、人類は滅亡してしまう。同じ現象が太陽だけでなく宇宙に散らばる無数の恒星で起こっていることが判明し、11.9光年先に唯一無事な星が発見される。人類に残された策は、宇宙船でその星に向かい、太陽と人類を救うための謎を解くことだった。この“ヘイル・メアリー(イチかバチか)”プロジェクトのため宇宙に送り込まれたのは、優秀な科学者でありながら学会を去り、いまはしがない中学教師をしていたグレースだった。彼は地球から遠く離れた宇宙でたったひとり、自らの科学知識を頼りにミッションに臨み、そこで同じく母星を救おうと奮闘していた異星人ロッキーと出会う。姿かたちも言葉も違う2人は、科学を共通の言語にして難題に立ち向かい、その過程で友情を育んでいくが……。 ◆ ◆以下ネタバレ ◆ 宇宙船のカプセルからグレースがなだれ落ちる冒頭。弱々しく、どこか生命力に欠ける姿の理由は、物語と並行して描かれる過去の時間軸で明らかにされていく。家族もなく、最終的には信頼していたチームからも裏切られ、天涯孤独の身だったグレース。同じく天涯孤独だったロッキーと惹かれ合うのも頷ける。ヒーローでもなんでもなく、宇宙への使命から逃げ出すほど、どこにでもいる“人間らしい”彼だったからこそ、その姿はどこか自分ごとのように感じられた。 出版前の原作に出会い、自ら映画化に乗り出したというゴズリング。中学教師の普通っぽさから、宇宙での決断の振れ幅も自然と演じ分ける。命を救ってくれたロッキーに、寝起きで秒でハグ、あたたかい表情と涙に思わずこちらも涙した。本当に孤独で極限の状態のなか行われたというその撮影。それでも終始自然体だったその演技は、ロッキーの声を実の娘で撮影したという裏話を知ると腑に落ちる。ゴズリング自身が作り上げた、ゴズリングの魅力爆発の作品だった。 お互いの孤独に寄り添い合い、絆を深めていくグレースとロッキー。最後まで上下反対のロッキーのサムズアップや、グレースの愚痴を聞き逃さない地獄耳、“また会おう”と腕をこする仕草、2人の絆が深まる過程にこちらも顔がほころぶ。最初は恐ろしく見えたロッキーが、いつしか愛おしくなるのがこの映画のすごさ。よくある地球帰還ものではなく、ラストではグレースがロッキーを救うという決断へ。教師として彼の星で生きる決断は、どこまでも“人間らしい”。“一か八か”に全てをかける事で、人間の可能性とは、このラストのようにどこまでも無限に広がるのかもしれない。 ◆評価(2026年3月20日現在) Filmarks:★×4.4 Yahoo!検索:★×4.3 映画.com:★×4.1 ※個人評価:★×4.0 引用元 https://eiga.com/movie/104209/ https://ja.wikipedia.org/wiki/プロジェクト・ヘイル・メアリー