レビュー
ジュネ

ジュネ

8 years ago

2.0


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ワンダーストラック

映画 ・ 2017

平均 3.1

あまりに話に起伏がないため終始平坦な道を歩かされているような気分になってしまい、何度もウトウトする羽目に。 『キャロル』のときも撮影方法から画面の色合いまで1950年代をそのまんま再現したかのような徹底ぶりが目につきましたが、今回は1920年代を聾唖の少女を主人公とした完全モノクロで再現しつつ、1970年のアメリカを同時に描く荒業で、その作り込み方は圧巻です。 70年代といえば、キング牧師暗殺や公民権運動の終息を経て、映画界にもパム・グリアーやシドニー・ポワチエなど数々の黒人スターが誕生したころであり、ブラックカルチャー波及の高揚感がスクリーンを通してビシバシ伝わってきます。 ところが物語は極めて普通かつ退屈でして、わざわざ過去と現在のパートに分ける必要も感じません。この手の作りにするのであれば、2つのパートが徐々に呼応しあい、最後は1つに収束するカタルシスを味わいたくなりますがそんなものはまるで無し。あげく最も感動を呼ぶであろう部分をクドクドと長い台詞で処理する有り様で、正直なところ絵的な演出にかなり関心が高い方以外にはお勧めしにくい一作です。