
YOU
5 years ago

ブルーに生まれついて
平均 3.4
2020年11月04日に見ました。
ロバート・バドローが監督・脚本を務めた2015年公開の伝記ドラマ作品。 1950年代のジャズシーンを席巻したトランペット奏者チェット・ベイカーの半生を描いた本作は、ドラッグに溺れスターの座からどん底へと落ちぶれた後の時期が冒頭に置かれ、女優ジェーンとの出会いをきっかけに人生の再起を図る彼の姿に焦点が当てられています。チェット・ベイカー自身が偉大な人物な為一音楽家の伝記映画として成立させようと思えばいくらでもできそうですが、彼自身の葛藤や弱さにこそドラマ性を持たせた事で彼のミュージシャンとしての姿もより濃密に浮かび上がっています。そしてイーサン・ホークがこの汚れた男の姿を見事に演じきっていますし、イーサン自身による甘い歌声も非常に魅力的です。またチェット・ベイカーは私生活と音楽人生の両方において切ない結末を迎えますが、本作のラストでは非常に上品な演出も相まって何とも儚く美しいシーンとして描かれています。いやぁ、切ない。。。 ジェーンという女性は実際には存在しないそうですが、あの綺麗なラスト含め男女のラブストーリーとしても非常に見応えがありますし、全編から彼に対する製作陣のリスペクトが感じ取れるような作品でした。