
てっぺい

前科者
平均 3.5
2022年01月29日に見ました。
【浄化される映画】 前科者と、その社会復帰を支援する保護司の物語。前科者の心の浄化に粉骨する姿に胸を打たれ、そして保護司の過去と思いもドラマシリーズを通して浄化する見事な脚本。ドラマ未見でも楽しめるオリジナル作品。 ◆トリビア ○保護司とは、非常勤の国家公務員で、給与は支給されず、民間のボランティアによって成り立っている。(https://zenkamono-movie.jp/) ○ 原作者の香川まさひとは、テレビドラマ「監察医 朝顔」の原作や『羊の木』など映画の脚本も担当している。(https://www.fashion-press.net/news/73029) ○ 阿川佳代(有村架純)と斉藤みどり(石橋静河)の絆が描かれるドラマ版は映画の後に撮影された。(https://lp.p.pia.jp/shared/cnt-s/cnt-s-11-02_2_438a0c09-7846-45ca-835e-9f8dca0795c6.html) 〇撮影は、東京都国立市役所などで行われた。(https://moviewalker.jp/news/article/1061413/p2) ◆概要 2021年11月にWOWOWで放送された連続ドラマ「前科者 新米保護司・阿川佳代」(全6話)の映画版で、原作にないオリジナルストーリー。 【原作】原作・香川まさひと、作画・月島冬二による同名漫画 【監督】「あゝ、荒野」岸善幸監督 【出演】有村架純、森田剛、磯村勇斗、リリー・フランキー、木村多江、若葉竜也、マキタスポーツ、石橋静河、北村有起哉、宇野祥平 【公開】2022年1月28日 【上映時間】133分 ◆ストーリー 保護司を始めて3年となる阿川佳代は、担当する物静かな前科者の工藤誠が順調な更生生活を送り、社会人として自立する日を楽しみにしていた。そんな誠が忽然と姿を消し、ふたたび警察に追われる身となってしまう。一方その頃、連続殺人事件が発生する。捜査が進むにつれ佳代の過去や、彼女が保護司という仕事を選んだ理由が次第に明らかになっていく。 ◆関連作品 ○「前科者 -新米保護司・阿川佳代-」(ドラマシリーズ全6話・Amazon Prime Videoで配信中) ○ 「映画 ビリギャル」('15)(有村架純の第39回日本アカデミー賞優秀主演女優賞、新人俳優賞受賞作品) ○「ヒメアノ〜ル」('16)(森田剛が快楽殺人犯の主人公) ○「閉鎖病棟」('19)(前科者など社会に居場所のない3人のヒューマンドラマ) ◆ ◆以下ネタバレ ◆ ◆浄化 前科者は社会に居場所があるのか。いつのまにか、自分も保護司の目線で工藤を見守るような気持ちになる。ドラマシリーズで描かれなかった阿川の保護司になる背景も描かれ、保護司の在り方を常に模索していた阿川の思いが全て浄化されるラストに、こちらも心がスッキリ、浄化されるよう。 ◆阿川 病棟で工藤を抱きしめる阿川、凶器を落とす工藤。ドラマでは中々直接的に保護対象者を説得できる事のなかった阿川が、自らの力で説き伏せた瞬間で、胸熱なシーンだった。また、映画版で初めて明かされた阿川の過去。恋人の恨みを受け止め、自らの人生を保護司として生きることで、犠牲となった恋人の父への弔いとしていた阿川に胸を打たれた。その思いが通じた事で、落書きを消す決心ができ、返却出来た瞬間は、ドラマシリーズも含めた阿川のこれ以上ないラスト。第一話での担当だったみどりと、ここで真に心で通じ合えた点でも構成が美しかった。 ◆涙 阿川が泣きながらラーメンをすするシーン。工藤への届かない思いと自責の念で止まらない涙を流しながら、食べ物を口にするというのは簡単なようでとても難しい演技だと思う。あのシーンは出来れば横打ちではなく正面から撮って有村架純の演技力をしっかり見たかった。また、阿川に説かれ、こちらも涙が止まらない工藤のシーン。弟への想いや阿川への感謝、いろんな感情が入り混じって感情の爆発する大事なシーンを、森田剛が見事に演じきっていたと思う。落ちそうで落ちない鼻水はご愛嬌。 ◆余談 余談だけど、ラーメン屋のメニューにしょうゆ、しお、みそがあるのに、「ラーメン」とだけ注文して何も言わない店主がどうしても気になった笑。あとどこまでも優しいコンビニ店長がさすがに今回は不憫に思えた笑。 引用元 https://eiga.com/movie/95031/ https://ja.m.wikipedia.org/wiki/前科者_(漫画)