レビュー
『12人の怒れる男』をはじめ、『未知への飛行』や『旅立ちの時』など数々の名作を手掛けた巨匠シドニー・ルメットの遺作。経済面に不安を感じた兄弟が、実の両親の宝石店から強盗する計画を企てたが失敗し、そこから徐々に歯車が狂い出すという悲劇を描いた作品で、はっきり言って救いようがない。状況を良くしようとあがけばあがくほどどんどん悪い方向へと向かっていき、取り返しのつかない状況に陥ってしまう様子を延々と見せ続けられるためかなり胸糞が悪くなるのだが、時系列をシャッフルするような巧みな展開の仕方に加え、今は亡きフィリップ・シーモア・ホフマンとアルバート・フィニー、そしてイーサン・ホーク、マイケル・シャノンたちの演技の上手さのおかげで不思議と引き込まれる。 ただ、全体的に地味なのも事実で、決して万人受けするような内容ではないので好き嫌いは分かれると思う。
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