レビュー
ひろ

ひろ

9 years ago

5.0


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用心棒

映画 ・ 1961

平均 3.9

監督・脚本黒澤明、主演三船敏郎によって製作された1961年の日本映画 ・ やくざと元締めが対立するさびれた宿場町。そこへ一人の浪人者がやってくる。立ち寄った居酒屋の主人に、早くこの町を出ていった方がいいと言われるが、その男は自分を用心棒として売り込み始める。やがて男をめぐって、二つの勢力は対立を深めていく…。 ・ ダシール・ハメットのハードボイルド小説「血の収穫」をモチーフにしていて、西部劇の様相も盛り込まれている。時代劇というと想像する人が多いチャンバラ活劇とは違い、特異なキャラクターである主人公とやくざたちとの駆け引きなどが描かれている。時代劇だからといって観ないのはもったいない。 ・ 斬られた後に静止してから倒れるだとか、効果音として刀の斬殺音を使うのは、現代の時代劇ではよくある演出だが、これらを初めて使ったのがこの映画である。後世に残る演出を次々に産み出した黒澤明は、やはり偉大だ。 ・ 主演は黒澤映画では欠かせない「世界のミフネ」こと三船敏郎。三船演じる桑畑三十郎は、途中までは知恵を働かせてばかりだが、決めるとこは決める。最後の方はかっこよすぎる。ヴェネツィア国際映画祭主演男優賞を受賞した貫禄の演技は必見。 ・ そして、洒落者で銃を持つ異色な存在である新田の卯之助を演じた仲代達矢。「七人の侍」でエキストラだった俳優が、主役のライバルとして出演してるんだからすごい。日本の映画史においても、三船敏郎に並ぶ世界に誇れる日本人俳優だ。独特な存在感は、さすがとしか言いようがない。 ・ 「七人の侍」と同様に、海外でリメイクされた。イタリア版「荒野の用心棒」、アメリカ版「ラストマン・スタンディング」、リメイクではないけど「ボディガード」なんかも用心棒の影響が大きい作品。こういった作品と見比べて、黒澤明の偉大さを確かめるのもいいと思うよ。