レビュー
SWはもはやトータルな文化である。また、このシリーズは誰の目にもダース・ヴェイダーの物語であることは明らか。その意味で満を持したゴージャスな映像と音楽が悪いわけが無く、これ以上の纏めも無い。 一言でいえばアナキンの闇落ちのエピソードであるが、元老評議会におけるジェダイ騎士たちのいわば「楽観」を追っているところや、アナキンの出自が欧米の「救世主」とは反対の意味での皮肉、シスの存在の必然性、「善き者」の脆弱性など、本質的には非常に悲しみに満ちた脚本であるにもかかわらず、これだけのエンターテインメントに仕上げる腕には脱帽以外にない。 特に、ラスト・シーンでのヴェイダー卿のマスクから初めて発せられる「呼吸音」に心底しびれてしまった観客は、私だけではないだろう。
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