レビュー
星ゆたか

星ゆたか

3 years ago

4.0


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明日に向って撃て!

映画 ・ 1969

平均 3.7

2023.2.12 【座談会レビュー】第25回。 「雨にぬれても」「遥かなる影」などの作曲家バート・バカラックさんが、2023年2月8日ロサンゼルスの自宅で、94歳の自然死の記事に。哀悼の意を込めて。 賛同者は星ゆたか、光みちる、風かおる、雨あられさんです。どうぞよろしく😃✌️。 (星)「明日に向かって撃て」の楽曲でB ・J(ビリー・ジョー)・トーマス歌唱の「雨にぬれても」(Raindrops Keep Fallin, on My Head)アカデミー主題歌賞。作曲賞にバート・バカラックさん。 この曲はそのアカデミー賞の発表の前,70,1/3~1/24の四週に、ビルボード誌全米No1に輝いています。 同じ年バカラックさんはカーペンターズに提供した「遥かなる影」(They Long To Be)Close To Youでも7/25~8/15の四週No1になっているんですね。 またこの映画ではその主題歌だけでなく、劇中のピアノソロ、女性スキャット、ワルツと画面のフォットグラフの内容に合わせての、緩急自在の楽曲は素晴らしいです。 ビテオなどの個人で映像を楽しむことの出来なかった時代。サウンドトラック盤のレコードも全米年間アルバム売り上げ8位になったのもうなずけます。 (光)この映画はアメリカン・ニューシネマ全盛期と謳われた時期の、その代表作の一本と言われました。 ニクソン政権下の中、ベトナム戦争の拡大化。若者達の反戦運動文化、ヒッピー、フラワーチルドレン、麻薬の流行などの世相において。 「イージー・ライダー」「真夜中のカーボーイ」などと共に話題になった映画でしたね。 (風)アカデミー賞ではその他脚本賞(ウィリアム・ゴールドマン)、撮影賞(コンラッド・ホール)の計四部門を受賞してます。 この年のアカデミー賞は西部のアウトロー(明日に向かって撃て)と、現代のニューヨーク(真夜中のカーボーイ)のカーボーイ対決の年なんて言われたそうです。 しかも主演男優賞は長年、西部劇への功労も讃えて、ジョン・ウェインさんが「勇気ある追跡」で始めてオスカーを獲得して、会場の壇上で目頭を押さえたのが感動シーンだったとか。 またこの主題歌賞候補のパフォーマンスの場面では、アメリカン・バレイシアターの新人が自転車ダンスを繰り広げ好評を博したとも。 映画の中ではポール・ニューマンがキャサリン・ロスを自転車の前に乗せて走る名場面で、この「雨にぬれても」が起用されましたからね。 (雨)私、「雨にぬれても」の歌詞(ハル・デビッド)が好きなんです。 ♪頭に雨が降りかかる ひっきりなしに落ちる雨粒 だから太陽に言ってやった 仕事をさぼる奴は嫌いだ 雨は止みそうにない でも俺は平気さ これくらいじゃへこたれない 俺は泣かないぜ  涙は似合わない 雨を恨んだりしない  幸せは目の前に来てるんだ♪ とっても励まされるって思いませんか。 (星)撮影といえば。冒頭のクレジットタイトルの左側の画面に写されたサイレント映画。「壁の穴ギャング団」(ワイルドバンチ:西部開拓史上、最強の強盗団)。 このセピア色に合わせた画調でドラマを始め、途中のニューヨークの三人の記念写真を綴った辺りも、その感じ、そして最後のストップ・モーションでも、また懐古気分たっぷりの色調とまとめたセンスがシビレマスねぇ。 またこの映画の数々の絵柄のポスターが、今なお人気なのも納得です。 (光)この映画に登場してくる人物はほとんど実在した人達らしいですね。 ポール・ニューマン(1925~2008)扮するブッチ・キャシディ。 ロバート・レッドフォード(1936年生まれ)扮するサンダンス・キッド。 同じ“壁の穴ギャング団”のハーヴィ・ローガン。 追っ手の白いカンカン帽子・ワイオミングの連邦執行官ジョー・レフォーズ。 オクラハマの追跡名人・ボルチモア卿。 鉄道会社の忠実な車掌ウッドコック。 これらの人達がアウトローの存在を許さなくなった時代において。 20世紀の始めの頃にかけ。 「法と秩序」の世界から逃げ続けるアンチ・ヒーローの二人を何処までも追い詰めてゆく映画ですが。 しかしこれら実在の人物を、この作品ではどこかユーモラスに描写していて、その辺がとても面白いですね。 (風)反対に主人公達が言葉の通じない英語圏から、南米のボリビアのスペイン語圏に移ってから少しずつ雰囲気が変わってゆきます。 最初は言葉のわかる教師のエスタに教わりながら、銀行強盗などしている内はまだ良いのだけれど。 彼女が二人をおいて帰国してからは。ボリビアの人達の会話が、画面に字幕も出ませんから、なおさら観客も彼らと同じように不安になります。 ちょうど主人公の二人らが、行く末の自分たちの姿を想像し、怖がる気持ちを共有させるかの如く。 (雨)ロバート・レッドフォードさんもポール・ニューマンさんも、俳優としても素晴らしい魅力のお二人ですが。 どちらも監督作品もいいんですよね。 ロバートさんならアカデミー賞の「普通の人々」(80)「「リバーランズ・スルーイット」(92)「クイズショー」(94)「モンタナの風に抱かれて」(98)。 ポールさんなら「レイチェル・レイチェル」(68)これは奥様の女優ジョアン・ウッドワードを主演にした映画、大好きです。あと71年の「わが緑の大地」(出演も)も良かった。 そしてお二人とも自身の活躍して得たお金で社会貢献している点も凄いです。 ロバートさんは後進の映画人のためにサンダンス・インスティチュート設立から毎年の映画祭まで。 またポールさんは食品会社を創立し、そこで得た利益金を全額貧困にあえぐ子供達のために寄付していますからね。 (星)おっと監督のジョージ・ロイヒルさん(1921~2002)も忘れてはいけません。この映画の他にも。 「リトル・ロマンス」(74)「スティング」(74:アカデミー監督賞)「スローターハウス5」(75)「華麗なるヒコーキ野郎」(76)「ガープの世界」(83)などなど。 ノスタルジックな時代設定の中でのソフト・コメディに、遺憾なく力量を発揮する監督さんとの定評です。 この映画が公開された1970年とは。 日本万国博覧会が3月から大阪で開催された高度経済成長の真っ只中にあった年で。 また音楽の世界では、このバカラックさんの曲の他。特に洋楽では。 大好きなサイモン&ガーファンクルの「明日に架ける橋」 ビートルズの「レット・イット・ビー」など好きな曲の目白押しの年でしたね。 そんな訳でバカラックさんの訃報からの座談会、いかがだったでしょうか。 楽しんでいただけましたか。 ありがとう😉👍🎶ございました。