偽りなき者
Jagten
2012 · ドラマ · デンマーク, スウェーデン
115分
(C)2012 Zentropa Entertainments19 ApS and Zentropa International Sweden.



離婚と失業の試練を乗り越え、幼稚園の教師という職に就いたルーカス(マッツ・ミケルセン)は、ようやく穏やかな日常を取り戻した。しかしある日、親友テオ(トマス・ボー・ラーセン)の娘クララ(アニカ・ヴィタコプ)の作り話によって、ルーカスは変質者の烙印を押されてしまう。幼いクララの証言を、町の住人のみならず、親友だと思っていたテオまでもが信じて疑わなかった。無実を証明できる手立てのないルーカスの言葉に、耳を貸す者はいない。仕事も親友も信用も失ったルーカスは、小さな町ですっかり孤立してしまう。彼に向けられる憎悪と敵意はエスカレートし、一人息子のマルクス(ラセ・フォーゲルストラム)にまで危害が及ぶ。ルーカスは、無実の人間の誇りを失わないために、ひたすら耐え続ける生活を余儀なくされる。クリスマス・イブ、追い詰められたルーカスはある決意を胸に、町の住人たちが集う教会へ向かう……。
🌙 抜け殻になっても、感情は消えない
「ぬけがら」都度課金開始✨
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wishgiver
4.0
幼稚園の教師ルーカス(マッツ・ミケルセン)は、ある日ささいなことで親友の娘クララをたしなめるが、それを快く思わなかったクララの言葉から、性的犯罪の濡れ衣を着せら れる。。。 これはとてもよくできた作品で、観る側もいろいろなことを考えさせられるし、次の展開をいろいろと想像させる脚本も秀逸。 疑惑が発生した時に「何を信じるか」というのはある種、人生のテーマでもありますが、本作はそこのバランスの突き方が巧みで、当事者の立場に立った時に、自分ならどうするかの答えが非常に見つかりにくいし、嘘がまかり通ってしまう不運の重ね方も上手い。 そして被害者ルーカスを演じたマッツ・ミケルセンはさすがの演技。 少女の嘘に翻弄されながらも、他人を責めない不器用で誠実な役どころを表情と目で見事に表現してました。 また嘘をついた少女クララ、その父親でルーカスの昔からの親友テオ、ルーカスを信じ続ける愛息マルクス他、「北欧の至宝」にふさわしい共演者たちの演技、キャラを引き立たせる演出も素晴らしかったです。
ジュネ
4.5
これは本当に腸が煮えくり返り、胸くその悪くなる映画です。この手のストーリーの映画を見ると、自分がもし当事者だったら同じことをするかもしれない…なんて置き換えて考えがちですが、私の心の中にはそんな殊勝な気持ちはこれっぽっちも湧かず、ただただ怒りに震えるのみでした。 主人公のルーカスは嘘をついた子供を責めることは決してしないばかりか、理不尽極まりない状況にも必死に耐えます。その一方で町の住人は誘 導尋問・誇張表現・偏見・差別・暴力・情報拡散と何でもやり放題のクズっぷり。明らかに両者を意図的に対比させて描いていますし、演出も過剰と言っていいほどです。 ただ、私自身も田舎の生まれなのでわかりますが、ここまで行かないにしても、閉鎖的な環境が仲間外れを見つけたときの追い詰め方は尋常ではないですし、あながち嘘と言い切ることもできません。本当に恐ろしい事だと思います。 ルーカスは人として実に正しい生き方をし信念を貫きますが、その正しさが際限ない苦しみを生むというあまりに不条理な現実に、茫然となってしまいました。
みゆ
4.0
【過去鑑賞作品】 子供は嘘をつかない??? 個人的に、と言うか私自身の経験からすると、 子供だからこそ嘘をつくんじゃないの?て思う。 子供=天使じゃない。 大人の顔色を窺える子供だっている。 集団心理?国民性?価値観?なのか、 今作ではそれを見抜けない愚かな大人が何の罪もない、昨日まで友人であり知人であった男をよってたかって追い込み酷い仕打ちをする非常に残酷な映画だった。 マッツ・ミケルセン好きには耐え難い、 悔しくて悲しくて、何度も怒りに飲み込まれそうになった。 今作のマッツは本当に素敵なのでDVDも買ったけど、見ると怒り狂うから一度しか見直してない( ´∀`)笑
はた
4.0
悪意なき「悪意」が巻き起こす悲劇。 日本という国の性質上、この映画の展開をあり得ないと鼻で笑うことができないだろう。
エラトーマス
4.0
今作もマッツさん可哀想だった。 毎回、悪役か自分の子供の前で殺される役ばかりだと思うと切ないです。 流石カンヌで受賞しただけあって、作品の質が高く映し方が上手いと思いました。 テンポも良く見ていて引き込まれる作品でした。
Schindler's Memo
4.0
かなり身につまされるというか、観ていて痛々しい気持ちになる映画だ。 周防監督の「それでもボクはやってない」に通じるところはあるが、あれは現行犯逮捕の要件を満たしていないのに裁判に持ち込まれるところがリアリティ不足だっただけに、「そこは映画だ」みたいな気持で割と楽に観ることができた。 ところがこの映画は、そこはリアルに通り過ぎる。当たり前だが、証拠がないなら無実だ。ところが、「疑惑」だけが独り歩きするのだ。これが怖い。集団心理の暴力が平然と行われる。 原題を英訳した題名は「The Hunt」で、つまり「狩」なのだが、これは主人公やその息子が鹿狩りのサークルに入っているのと、恐らくキリスト教圏中世における「魔女狩り」とをリンクさせた題名なのだろうと想像する。 また、ラストは問題である・・というより、問題が大きい。これは主人公の「狩」に対する恐怖がこれからも持続するという問題と、主人公が許されるのと引き換えに自身が狩られる可能性がある人間がいるという問題を示唆していると思う。恐らく、その人間はクララに「棒」の恐怖を与え、ファニーを狩った人間であろうと思う。 非常に後味が悪いラストだと思う。
LLくるくるじぇ
4.0
本当に嫌な気分になる映画でした。今までの映画で1番嫌な気分になりました。多分 だけど、それだけこの映画に集中していました。嫌な気分を加速させるような、演出や演技いい映画なんだと思います。
Till
4.0
集団ヒステリーの対象となった男性を描いたデンマーク発の作品。グロテスクやバッドエンド、様々な胸糞映画があるが結局“無実の罪を着せられる”というのが一番胸糞なのかもしれないと痛感させられる映画で、心にずっしりと重くのし掛かるような鬱展開が繰り広げられ、見終わった後にどっと疲れが押し寄せてくる。閉鎖的な田舎町の住民は良くも悪くも結束力が強く、仲良くなれば家族のような関係になる一方で、ひとたび悪い噂が出ると一瞬で村中に広がってしまい、袋叩きにされてしまう。今回は相当酷いパターンで少し過剰な気もするが、現実でもあり得ることであり、決して一概に否定できないのも事実。そんな中でマッツ・ミケルセン演じる主人公ルーカスは住民からの酷い扱いにひたすら耐え続けるのだが、徐々に不満や鬱憤、悔しさが募っていき、それがすべて爆発した教会での彼の演技は圧巻だった。そして中でも印象的だったのはラストシーン。一件落着と安心した矢先に、「まだ終わってないんだ. . . 」と絶望させられるような終わり方が見終わった後に強く余韻を残す。 精神をズタズタにされるので生半可な気持ちで見ない方がいいし、決して人にオススメできるような映画ではないが、見て損はない重厚なヒューマンドラマになっていると思う。
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