おっぱいとお月さま

La teta y la luna
1994 · コメディ/ラブロマンス · スペイン, フランス
90分
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9歳の少年テテ(ビエル・ドゥラーン)に弟が生まれ、彼は大好きなママの“ミルクいっぱいのおっぱい”を奪われたと感じている。テテは「僕だけのおっぱいが欲しい」と月に願いをかける。願いはすぐに叶った。海辺の見せ物小屋でショーをするために、夫のモーリス(ジェラール・ダルモン)とパリからやって来た踊り子エストレリータ(マチルダ・メイ)のおっぱいに、テテはひと目で虜となる。彼女がトレーラーハウスを駐車したキャンプ場で電気工をしている青年ミゲル(ミゲル・ポヴェダ)も彼女に恋をし、二人はその日から互いに牽制しながら彼女にまとわりつく。ミゲルは彼女の気を引こうと所構わず愛の歌を歌い、テテは宝物のカエルをプレゼントした。ピアフの曲に乗せ、おならで自由自在に矢を射るという芸を披露するモーリスは、エストレリータと強い愛で結ばれていたが、肉体的に彼女を満足させることができず、コンプレックスとなっていた。その悔し涙を、エストリータは愛しそうに小瓶に詰める。そんなある日、ミゲルの親友スタローンがバイクで事故死してしまう。ミゲルは悲しみにくれ、その涙に心動かされたエストレリータは、モーリスの留守中に愛を交わしてしまう。それを知ったモーリスは怒り狂い、バイクでどこかに行ってしまった。モーリスへの愛は変わらないのに、またしてもミゲルと関係してしまったエストレリータ。帰ってきたモーリスは彼女と仲直りし、その夜、彼はエストレリータのためだけにショーを開いた。翌朝、テテとミゲルが訪れるとトレーラーは消えていた。ミゲルはその夜、入水自殺を試みるが、失敗に終わる。祭りの日。名物の人間タワーで頂上を極めるという栄誉ある役目を担うテテは、これまであと一歩の所でリタイアしていた。その時、バルコニーにおっぱいを出したエストレリータの幻影を見たテテは、嬉しさのあまりついに頂上を極めた。テテが人生最高の日だと感激していた頃、エストレリータとモーリス夫婦の舞台に芸人として加わったミゲルもまた幸福を味わっていた。

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