鉄道員
Il Ferroviere
1956 · ドラマ · イタリア
115分
五十歳の鉄道機関士アンドレア・マルコッチ(ピエトロ・ジェルミ)は、末っ子サンドロ(エドアルド・ネヴォラ)の誇りだった。彼は最新式の電気機関車を動かし、酒場で誰よりも巧みにギターを弾いた。だが長男で失業中のマルチェロや、食料品店員レナートと結婚している長女ジュリア(シルヴァ・コシナ)にとっては、厳格で一徹な父は少々やり切れない存在だった。母親サーラ(ルイザ・デラ・ノーチェ)の忍従と慈愛、そしてサンドロの純真さが一家の空気を支えていた。ある日、父親の運転する列車に一人の若者が身を投げた。そのショックから彼は赤信号を見すごし、列車の正面衝突事故を起しかけた。そしてこの事件によって、同乗の親友リヴェラーニとともに旧式機関車の機関士に格下げされてしまった。月給も下った。折から労働組合はストライキを計画中だったが、彼の不満をとり上げてはくれなかった。