赤い砂漠
Il deserto rosso
1964 · ドラマ · イタリア, フランス
117分 · R15
イタリアの工場都市ラベンナ。林立する煙突からは絶え間なく煙がふきあげ、暗い冬の空をいっそう重苦しく淀ませている。ジュリアーナ(モニカ・ヴィッティ)は夫である工場の技師ウーゴ(カルロ・キオネッティ)と、息子バレリオの親子三人でこの街に住んでいる。彼女は交通事故にあい、そのショックからノイローゼで、一カ月入院したが、まだ完全に治ってはいない。ある日、彼女は夫を工場に訪ね、彼の友人コラド(リチャード・ハリス)を紹介された。コラドは南米パタゴニアに新しく工場をたてるため、ウーゴの力を借りにきたのだ。ウーゴからジュリアーナの病気のことを聞いたコラドは、彼女の底深い孤独が痛ましくてならなかった。