
cocoa

신성한 나무의 씨앗
평균 3.6
英題も「The Seed of the Sacred Fig」。 「神聖なるイチジクの種」の意味です。 この監督の前作「悪は存在せず」がインパクトのあるオムニバス映画だったので今作にも期待。 大変な国家事情の中で命からがら亡命をしたと聞き、納得の内容でした。 今は2026年1月現在。 イラン国内は体制に反対する国民の激しいデモ活動が広がっている。 犠牲者は増える一方でさらに国はネット回線を遮断。 水面下では国外のテロリストも入っていると報道され閉ざされた国イランはどうなっていくのだろう。 映画は2022年、ヒジャブの着用をめぐって一人の女性が亡くなる事件から始まる。 そこで起こった抗議活動の実映像も入れながら、体制に不満を覚える国民から沸き起こる感情をコントロールする難しさ。 テヘランで妻と2人の娘と暮らすイマン一家。 勤続20年が認められ予審判事に昇進する。 「ヒジャブは必須」 「SNSへの写真投稿は禁止」 「常に清廉潔白でいること」 態度も服装も出かける場所も気をつけるように言われる娘たち。 ところが娘たちは社会で起こっていることを知っている。 警察に連行される人々の動画を 妹サナが姉レズワンに送り、「警察の暴行は報じられていない」と送信し共有している。 女、命、自由!と叫ぶデモ。 どこも休校になっているのです。 イマン一家はイラン社会の縮図のようだった。 体制に従い言うなりに書類にサインするしかないイマン。 早く官舎に入り食洗機を買うことを決めている妻ナジメ。 娘2人は友達がデモに巻き込まれますます心を乱していく。 そんな中で護身用の拳銃を家庭内で失くしたイマン。 疑心暗鬼になる父イマン、母ナジメ、疑われる姉妹。 何だか真相がどうなってもスッキリしない予想はしていた。 それにしても尋問のうまい体制側の友人にカウンセリングをさせるイマンの姿勢にそこまでするのか、と驚く。 壁に向かって座らせて目隠しをされたり。 とにかく一つ一つが異様だった。 タイトルにあるように「イチジクの種」が鳥の糞に混ざり他の木に落ち発芽すると地面に向けて根を伸ばす。 そして宿主の木に枝を巻き付け締め上げ、最後には独り立ちする…。 そんな実態を知るほど意味の深い恐ろしさを感じた。 最後は革命家にでもなったかのような次女サナと父親の一騎討ちだったけど、まさに遺跡で繰り広げられる『シャイニング』だった。 体制側のイマン一家が脆くも崩壊してしまう。 子どもたちに良い思いをさせてきたと考えるイマン達だったけど、足元は脆い。 締め上げる側の国が崩壊すれば計り知れない混乱が待ち受けるはず。 もちろんそれはさせないとする他国の人間もいるので一筋縄ではいかない。 タイトルの意味も含めて、中身の濃いイラン映画だった。 それにしてもイランの映画監督はどれだけ亡命するのだろうか… 出演者も含めて命を懸けた制作に目が離せないです。