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린 온 피트
평균 3.5
原題は「Lern on Pete」、競走馬の名前です。 その上、ピートに寄りかかる、頼りにする…そんな意味も含まれているかな。 15歳で天涯孤独になった主人公のチャーリー(チャーリー・プラマー)が走れなくなった競走馬ピートと共に荒野を旅する…そんなお話ですが、邦題の「荒野にて」もぴったりです。 舞台はポートランドやデンバー、最後はワイオミング州のララミーまで、少年の孤独で過酷な日々を描いています。 貧しく学校にも行けず、その日暮らしの父親と暮らすチャーリー。 近くの競馬場の厩舎での仕事にありつけ、食費を稼ぐ彼は真面目に働き、経営者のデルにも目をかけてもらう。 デルを演じるのはスティーヴ・ブシェミ。 お金を稼ぐために馬をこき使うデルだったが、チャーリーの食事のマナーに苦言をする場面も。 そんなチャーリーは実年齢の15歳をその場に応じて16とか18にごまかして仕事を得る姿が印象的。 世話をしていた競走馬ピートがレースに負けて処分されると知ると、チャーリーは馬を連れて逃げ出す。 この辺は純粋な気持ちからの行動ですが、デルだって「昔は馬が好きだった。手遅れにならないうちに別の仕事を探せ」とチャーリーに教えていたのです。 トラックが故障して、いよいよピートと荒野を歩くチャーリー。 決してピートに乗ることなく手綱を持って歩くだけ。 軽犯罪を犯しながら進むチャーリーがピート相手に家族の思い出話をしたり、「スポーケン時代の友達に今の姿を見せたくない」と話すシーンは哀しいほどグッときました。 ホームレスの炊き出しで何とかご飯を食べたり、塗装の仕事で稼いだお金を取られたり。 15歳のチャーリーには生きることだけで必死でした。 ずっと探していた伯母さんとの再会、そして二人で暮らしていけるとなり、初めて今までの苦しみ、悲しみを吐き出せたチャーリーの表情がたまりませんでした。 今まで何度か病院や警察などで保護してもらえる機会はあったけど、彼の求める安心できる場所はそこではない、と逃げていたチャーリー。 ピートとの別れは辛かったけど、やっと安心できる場所が見つかり、また町をランニングする姿に胸が熱くなりました。 脚本も手掛けたアンドリュー・ヘイ監督の地味ながらも純粋に生きることを願った若者をうまく描いた作品でした。