グレース・オブ・ゴッド 告発の時
Grâce à Dieu
2018 · ドラマ · フランス, ベルギー
137分
(C)2018-MANDARIN PRODUCTION-FOZ-MARS FILMS–France 2 CINÉMA–PLAYTIMEPRODUCTION-SCOPE



妻子と共にリヨンで暮らすアレクサンドル(メルヴィル・プポー)は、幼少期の自分に性的虐待を行ったプレナ神父が、今も子どもたちに聖書を教えていることを知り、家族を守るために過去の事件の告発を決意する。やがて、最初は関りを拒んでいたフランソワ(ドゥニ・メノーシェ)や長年一人で傷を抱えてきたエマニュエル(スワン・アルロー)など、アレクサンドルと同じ被害にあった男たちの輪が徐々に広がっていく。しかし、教会側はプレナの罪を認めつつも、巧みに責任を逃れようとしていた。信仰と告発の狭間で葛藤する一方、沈黙を破った代償として、社会や家族との軋轢とも戦いを強いられるアレクサンドルたち。果たして、彼らの人生を賭けた告発の行方は……?
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Pour un Reposoir, H. 508 - Quand Le St Sacremet Est Posé Plain-chant en Taille Et en Dessus

La lettre au pape

Aucun loup dans la bergerie

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Requiem pour un combat
ジュネ
4.0
2020年105本目は、世界中で波紋を広げているカトリック教会の虐待事件に迫った『グレース・オブ・ゴッド』。 ------------------------------------------------------------ フランソワ・オゾン監督の新作ながら、いつもの現実と虚実の合間を行き来するような当惑感は存在せず、むしろ事件をできる限りリアルに再現しようとする確かな「実在感」を感じます。『スポットライト』のボストン・グローブ紙が真実を暴き出してから早20年近くが経とうとしていますが、その余波は全世界へと広まり、留まるところを知りません。 ------------------------------------------------------------ フランスでプレナ神父が5年の懲役刑を受けたのは今年3月の話ですし、オーストラリアでは地方裁判所が有罪とした神父に対する判決を最高裁が逆転無罪にして大炎上。アメリカでは性的虐待に対する賠償金の負債を抱え込み、数々の司教区が破産しています。一連の事件は、虐待を受けた被害者たちにとっても、その罪を償わなくてはならない教会側にとっても、まだ始まりに過ぎないことを痛感します。 ------------------------------------------------------------ 本作では3人の視点から物語が紡がれていき、今も教会に通い続け信仰を捨てないアレクサンドル、無神論者となるフランソワ、破滅的な暮らしを続けるエマニュエルの立場・考え方の違いが浮き彫りになっていきます。「被害者」の一言でひと括りにできない複雑さに苦しくなりつつも、彼らが一堂に会するシーンでは「仲間」を見つけられたことに安堵しました。 ------------------------------------------------------------ 人々の記憶が風化しないよう、映画という媒体を通じ、今後も知らしめていく価値のある題材だと思います。
wishgiver
4.0
カトリック教会の幼児性的虐待の告発を被害者側からの視点で描いた野心作。 過去に性的虐待の被害に遭ったアレクサンドルは今も家族で教会に通う敬虔なクリスチャンだが、自分を苦しめていたペレス神父が今も子どもたちに教えていることを知り、自分たちの子どもを守るために告発する。 しかしのらりくらりの対応で一向に動かない教区に失望し、枢機卿に直言するが、こちらも一向に動こうとしない。 自身の刑事告発は20年の時効を過ぎていることから、時効前の証人を探すが難航する。。。 『スポットライト』ではカトリックの告発を報道陣側から描いていましたが、本作は被害者側の視点でドキュメンタリーさながらのリアルさで描かれています。 自分の知らない俳優ってこともありますが、ドキュメンタリーと見紛う演出や構成が実に見事で、『スポットライト』よりもインパクトがありました。 この手の告発の困難さと、それに立ち向かう人たちの心の傷、そして告発までにとても時間が必要なこと(本件のあと、時効期間が見直され、成人してから20年になったそうです)など、世の人に知らしめるための本作の意義は大きいと感じました。 (2020.7.22@AC津)
アリちゃんパパ
3.0
神父から性的虐待を受けた被害者達が長い年月を経て、神父と教会を告発するまでを描いた社会派映画です。 衝撃的なテーマなので魂を震わせるような傑作になることを期待したのですが、最初の三分の一位被害者と教会側の手紙のやり取りを延々と写しているのがどうにも退屈ですし、結局主人公が3人いるという設定も散漫な印象を招いてしまいました。 ラストで「守る会」のメンバーに生じた軋轢を描いているのですが、そんなモヤモヤしたシーンを見たくはありませんでした。 どうも昔からフランス映画と相性が良くありません。
うにゃ
4.0
主人公が一人だけではなく、代わる代わるにスポットライトが当たる。被害者は一人だけではない、という事を強く感じました。観てよかったです。
あび
4.0
何十年たっても、大人になっても、父親になってもずっと苦しみがあるんだな…と。 いい映画だった🐈
amemiyahana
4.0
何ともまぁ、皮肉なタイトルで良い。 親との信頼関係、仲間で集まることがいかに重要かがそこかしこで描かれている。 恥ずかしい、混乱してしまう、上手く言語化できない、信じてもらえないかもしれないといった子供"らしさ"を逆手にとる奴らに神の恩寵なんて必要ないだろう。 最後の「まだ神を信じる?」もなかなか良かった。 件の犯罪者はサイコパスの特徴にドンピシャだなぁと思った。 #映画365本ノック
3.2.1.0
3.0
ネタバレがあります!!
cocoa
4.0
フランス、リヨンに暮らす40歳のアレクサンドル(メルヴィル・プポー)。 仕事も家庭も恵まれている彼だったが、30年前に性的虐待をしたプレナ神父がまたリヨンに戻り子ども達に教えていると知る。 新たに被害者を出さないために、教会側にも訴えたアレクサンドルが同じ被害者達と手を組んで告訴に踏み切る…そんなお話。 カトリック教会の大事件としてフランスで騒がれた実話ベースの作品です。 そして今現在も係争中の事件なので、オゾン監督は世界に知らしめる大きな役割もあり、全編に渡って真摯に作られており、被害者側の気持ちを充分に描いた内容でした。 まず、アレクサンドルを演じたメルヴィル・プポー。 オゾン作品の「僕を葬る」でとても惹かれたのですが、すっかり大人の男性になっていました。 アレクサンドルは家庭でもしっかり父親役をして、5人の子ども、理解し合っている妻との関係も良い。 しかし彼の心の傷であるプレナ神父の存在に揺れ動く心境をリヨンの街やパリの街を歩く姿だけで感じられる。 そして自分の過去を正直に家族の前で話すのにはビックリしました。 家庭内で秘密や隠し事はないのです。 アレクサンドルが教会の仲介でプレナ神父と対面するのですが、罪はしっかり認め、「病気だから仕方ない」「私も小児性愛に苦しんでいる」と開き直るシーンは複雑でした。 決して謝罪の言葉はなく、被害者の気持ちはまったく考えていない。 愕然とするアレクサンドルの表情はたまらなかった。 さて、その後は同じ被害者だった2人の男性の話に展開します。 時効になっていない被害者たちもそれぞれ心の傷が深い。 フランソワ(ドゥニ・メノーシェ)も過去に両親が残しておいた書類や手紙を持ち、行動するのです。 そしてエマニュエルも過去のおぞましい記憶から何とか抜け出せるように告訴を決意。 「沈黙を破る会」を発足しマスコミにも訴え活動する被害者たちとその家族。 心身ともに荒れていたエマニュエルの母の応援は心強かったはず。 それぞれの今の立場は違っても、彼らの告訴への決意は揺るがなかった。 おぞましい記憶は決して消えないし、枢機卿始め巨大な教会組織の壁は大きいけれど、オゾン監督の完成度の高い作り方には圧倒されました。 アレクサンドルが長男に「今も神を信じる?」と聞かれて無言になるシーンも印象的なラストです。 ちなみに、フランソワ演じたドゥニ・メノーシェはあの「ジュリアン」の怖~いDV男でした。 あれは本当に怖かった…。
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