マッチ工場の少女
Tulitikkutehtaan tyttö
1990 · ドラマ/コメディ · フィンランド, スウェーデン
69分



ヘルシンキの場末で母(エリナ・サロ)と そして怠け者の義父(エスコ・ニッカリ)と共に暮らすイリス(カティ・オウティネン)はマッチ工場で働く平凡な女である。味気ない日常を送る彼女だが、ある給料日のこと、ショーウィンドーで見かけた派手なドレスを衝動的に買ってしまう。家に金を入れなければならない彼女はそれを知った義父に殴られ、母に返品を命じられる。しかし構わずそれを着てディスコに行った彼女は声をかけてきた男と一夜を共にする。
🌙 抜け殻になっても、感情は消えない
「ぬけがら」都度課金開始✨
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キャスト/スタッフ
レビュー
30+挿入曲情報

Kolme Kitaraa

Se Jokin Sinulla On

Sidran

Cadillac

Getting High

Symphony No. 6 in B Minor, Op. 74 "Pathétique": IV. Finale - Adagio lamentoso
𝓐𝓺𝓾𝓸𝓲𝓫𝓸𝓷𝓲𝓼𝓽𝓮𝓼
4.0
“ささやかな幸せを求めても得られない人々をアイロニカルに描く、カウリスマキ初期の最高傑作!!” (キングレコード) 哀しいかな令和の日本においても沁みる映画では。劇中ニュースの天安門事件がいやに新しく見えるのもまた。
riri
4.5
労働映画3部作とも呼ばれる アキ・カリウスマキ監督の、本作「マッチ工場の少女」と、「真夜中の虹」「パラダイスの夕暮れ」。 知識としたくて三作鑑賞す。 マッチ工場と冴えない両親と貧乏な家だけが 少女の生活圏。 たった一度出会ったダケの男に即惚れするのはマダ分かるけど、あとは只のウブで自分よがりのストーカーだった。 ただ、場末の家でもスウェーデンのインテリアや 髪飾り 古い電話 カトラリーなど、キッチュで可愛くってお洒落で見てて飽きなかった。 主人公の少女の その時々の気持ちを、オールディーズやイカシタ曲の歌詞で表現するのが 痺れる位かっこ良かったです。 先日同監督の2000年代作品の『街のあかり』『希望のかなた』も観たけど、やはりノッている初期のこれらの作品が輝いてました。 【メモ】 そうそう、有名な「浮き雲」や「過去のない男」も観なきゃ♪
星ゆたか
3.0
2024.1.19 1991年3月に日本公開されているアキ・カウリマスキ監督33歳の時の制作作品。 〔労働者三部作〕と言われた中の一作。私はこれを93年6月に、日本テレビの深夜放送したのを録画して見ている。 多分最初のカウリスマキ映画だったと記憶する。 公開時には「ダンス・ウィズ・ウルブス」「羊たちの沈黙」「「テルマ&ルイーズ」「ターミネーター2」などとベストテンを賑やかしている映画です。 その極端に登場人物の台詞の少ないいつもの『特色』。 本作ではその代わり人物の思考をジュークボックスや楽団の音楽の台詞で代用する形式です。 映画全体でも、テレビニュース(中国天安門流血事件など)の音声とこの音楽で進められるなんて、珍しい!。 またドラマの状況展開行動の成り行きを相互のカットバックで見せるのでなく。 片方のリアクションカットの反応で見せて、観客に事の成り行きを想像させる演出は。 この初期の作品でも彼の手法として確立していますが。 いかんせんヒロインの、いくら気の毒な状況とは言え。 その裏切られた行為のお返しの反覆に殺意行動とする(中には酒場で前の相手と同じ“ふり”の見知らぬ男まで)非情さには結局の所、同感できなかったのが当時の印象でした。 この後のカウリスマキワールドのどんな困難な逆境にも、めげず乾いた笑いユーモアで交わしていく良さが全く見えないので。 この映画はあの時点では、あまり私の中では好きな作品として評価してないのです。 この頃私の好きな山田太一さん脚本のTVドラマ「丘の上の向日葵」という作品が93.4~6に放映になっていて。映画の内容と比較するために書きますが。 これは父親の生き方に反発していたヒロイン(島田陽子)が。 父親なしの子供をあえて自ら望み、酒場で知り合った男(小林薫)と一度だけ関係を持ち。妊娠出産し、一人で相手にも知らせず、育て上げている話です。 その息子が二十歳を前にして事故で下半身不随になり。その息子との二人だけの暮らしに迷いが出てきて。 責任を追求するのでなく。 そのかつて一度だけの“愛の相手”(すでに妻子持ち)に再会し、事情を説明して。その“息子”に父親としての話をしてもらい何とか、息子との生活の突破口を、見いだせたらと思ったんです。 相手にとっては青天の霹靂の話なんですが。ただ島田さん扮する女性も魅力的なので。つい抵抗出来ず。 体の関係を結ぶまでの濃厚・緊張・スリリングなドラマです。小林薫の奥さんを竹下恵子、娘を葉月里緒菜。島田陽子の息子に筒井道隆という配役で実に面白い(結構ユーモラスな場面も多い)ドラマでもありました。 主題歌のガース・ブルックスのカントリーミュージック(一時全米ポップシーンを席巻)も大好きになった、私にとって記念的TVドラマです。 つまり長々と別の作品の引用の説明を上げましたが。 「マッチ工場の少女」のヒロインがどういう過去の家庭環境で育ったのか説明されてないので、現在の状況で想像するしかないのですが。 一応母親は母らしい娘への気持ちは少し残っているらしいけれど。 働きものしない義父と、家事を娘にまかせっぱなしの素性不明の母親で。 (ただ演じてる女優さんは、後の「浮き雲」で性格のいい役なもので悪い人には困った事に思えない) 家計も娘のマッチ工場(この描写は珍しい)の給料で賄わせている状況はやはりヒドイです!。 しかも彼女が自分で稼いだ金の一部でオシャレしたくて、赤い洋服を買って帰ったら。 『売春婦!』と娘に平手打ちをする義父って!?(母親は『返しておいで!』)一体? せっかくダンスホールに出向いても誰も声かけてくれないから、少しでも良く見せようと思ったのに。 今回改めて感じた事は、カウリスマキ映画の常連の女優、カテイ・オウティネンさん、当時29才で。 どうしてどうして中々魅力的ですよ。 その彼女、職場の同僚の女性に『妊娠しちゃった』と打ち明ければ。 『あっ…そう』ってスルーされちゃうし。 母親はショックで眠れないからと、義父に『別の所に住んでくれ』と言わせ。 しかも事故で流産し入院している娘にオレンジ一つとお金一枚届けさせるって、一体どういう毒親ぶり?!。 だから“イチコロ”と、その効き目を薬局の女性に薦められたネズミ殺しを瓶に溶かして持ち、殺人に出るヒロインの立ち振舞いも。 〈仕方ない〉とする作劇ではあるけれど。 やっぱりこれって人の生き方として、寂しいし。 少なくともこれ以降のカウリスマキ映画のように。 笑えませんね。残念だけど。 しかししかし、その内容以上に感心したのは、やはり音楽選曲のセンスです。 これがあるので結局の所は、嫌いなカウリスマス作品ではありませんでした。 まだ“常連の犬”は登場させてませんでしたね。 また参考までに、劇中出てくるお金の1000マルッカ(ユーロ前のフィンランド通貨) ヒロインが一晩のお遊びの相手に払われた紙幣。 日本円で40000円位だそうです。 その後妊娠を告げたら小切手(いくら?)が送られてきました。 『おろしてくれ』と。
ツァラトゥストラハカク語リキ
3.0
「始末してくれ」 * * 天安門事件が起こった頃のヘルシンキ。 顎のないモテない女が、ドレスを買って踊り場にでかけ、ナンパされて恋に落ちる話。 * * 寝た後の男の対応がクソやけど、そんな男を追いかける女も痛い。 * * 男に冷たくされて吹っ切れた女がタバコを吸い始めるあたりからの展開がシュールで面白い。 * * セリフはあまりなく、主人公の気持ちはノスタルジック な歌で表現する。
wishgiver
3.0
社会の底辺近くで暮らすマッチ工場の少女(ではないけど)イリス。 母と義父に金を無心される希望も何もない毎日だが、ある日一念発起して買ったドレスを着てクラブに行き、無事にお持ち帰りされる。 しかし男性との出会いを渇望してたイリスの本気に対して、相手は一夜の遊びのつもりだった。。。 ---------------------------------------------- イリス役カティ・オウティネンに引きつけられる69分。 彼女の渇望の様も痛いほど伝わるし、喜怒哀楽を無言で表現する演技は素晴らしい。 一方、男性側の視点で見るとこれはもう完全にホラー。 彼女の「良かれ」が痛いほどズレてて怖いけど、その辺の演出も見事。 ほとんどセリフのない中で彼女の心情に合わせた歌曲が効果的で、シニカルな世界観を独特のセンスで描くアキ・カウリスマキ監督の世界を堪能できる作品。 旧東欧のマッチ工場の映像は興味深かったです。 2023.9.4@Amazonプライム
naho
4.0
懐かしさはあるんだけど古臭くはない。 そこが好き。 令和に観るとまた考えさせられる。 セリフが最小限でほとんど生活音なのにここぞというタイミングで流れる音楽が良い。 愛に飢えた女性が愛を信じた結果得たものは何だったのだろう。 哀しいが美しい。 視覚と感情が一致しないアンバランスな映画だからこそ面白い。
ボルビザン
4.0
マッチの作り方がわかる映画でした。
cocoa
3.0
原題は「Tulitikkutehtaan tytto」。 そのまま「マッチ工場の女の子」の意味。 お馴染み労働者三部作の第3作目です。 主演の少女役が少女らしくないと言う声は多いけれど、いつも中年女性の役ばかりだからそれも仕方ない。 でもやっぱり演じるカティ・オウテイネンは外せない。 マッチ工場で働く少女イリス(カティ・オウテイネン)は少ない給料で母と義父を養っている。 ある日、もらった給料で赤いドレスを買うイリス。 義父には叩かれ、母には「返品してきな」と言われる。 一人で飛び出したイリスはディスコに行き、男アールネと関係を持つ…。 誰にも愛されない孤独なイリスの選んだ道は…そんな救いのないストーリーです。 序盤からマッチ工場の過程が面白い。 太い丸太をシート状にしてさらに細かくしてマッチ棒の原型を作る。 機械から流れてくるマッチ箱の検品をしてシールも確認する流れ作業のイリス。 家に帰り、3人で食事。 質素な食卓にはスープとパン。 イリスの皿から肉を奪う母、こんなシーンだけでもイリスの境遇を知れる。 そもそも母は理由をつけて(?)働かず、義父も横暴な態度でイリスに接する。 誰にも大事にされていないイリスが一夜限りの男に傾倒してしまうのは無理がないのかも。 思わぬ妊娠に「始末してくれ」とのタイプライターで書かれた冷たい返事。 くつろいでいる…(怠けている)家族の後ろではアイロンをかけたり家事をするイリス。 テレビには天安門事件や、ホメイニ師死去、シベリアのガス爆発のニュースなどで世相も読める。 事故にあっても母や義父に疎まれ、イリスは兄を頼るのですが、兄の部屋にあるジュークボックスにはニヤリとしちゃう。 (もう監督の必需品かも) イリスが薬局で殺鼠剤を買う時も、最低限の会話なのが可笑しい。 「イチコロよ」とお墨付きの毒剤を迷うことなく使う展開が続く。 イリスに冷たい男、たまたまバーで隣にいた男、最後は実家に行き母と義父にも使われる。 少なくとも母と義父に毒を盛ることには大賛成。 (イリスにとってその後 最悪な展開になったとしても…) バーに行ってもダンスパーティーに行っても誘われず、壁の花のイリス。 職場でも家でも鬱屈する彼女の心が復讐心に変わっていく過程がたまらない。 少女ではないカティ・オウテイネンが真剣に殺鼠剤を入れる表情がうまかったです。
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